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ファイナルシリーズ進出のためには絶対に負けられない一戦だった!



 
10位のパースグローリーと11位のMelbourne Victoryとの一戦。前節ではグローリーにとって無観客試合での首位チームとの対戦だったが、結果は惜敗。ソーシャルメディアでは辛辣なコメントが散見された。その試合から中2日で迎えたVictory戦は、今シーズン初の3バックで臨む。3人のうちの左DFは、背番号8番の不動のSB、太田宏介がこの日も陣取った。
 

<Aリーグを知る記者の視点 A League Football Journalist’s Point Of View>
今シーズン(A League 2020-21 Season)から、Aリーグを知る記者の視点から更に詳しくパースグローリーの試合についてお届けする。

 

2020-21シーズンAリーグ パースグローリー試合結果
Matchweek 20(2021年5月9日)
Perth Glory 2 – 1 Melbourne Victory 会場:HBF Park

 
 
スロースタートの両チーム。最初のチャンスは前半20分過ぎにグローリーに訪れた。背番号17番のキャプテン、Diego Castroのパスを受け、背番号9番のストライカー、Bruno Fornaroliが右足を振り抜く。シュートは相手DFの股間を抜けてゴール左隅に飛ぶむ、相手GKが必死のセーブ。得点にはつながらなかった。

後半23分、元豪州代表の背番号10番、VictoryのRobbie Kruseが左から持ち込みゴール前にクロスを上げる。ファーサイドの折り返しを背番号9番、Rudy Gestedeがバイシクルシュートを試みる。そこへグローリーの背番号19番、Callum Timminsが体を当てながらブロックするも手も上がってしまい、無情にもその手にボールが当たる。

ゴールマウスを守る背番号33番のLiam Reddy。PKのキッカーは、Kruse。短い助走からボールは右へ。そのボールの行方をしっかりよんでいたReddyが絶妙にセーブ。絶体絶命のピンチをグローリーは切り抜けた。

0-0で終えた前半のグローリーには物足りなさがあったが、思わぬことで試合が動く。48分(後半3分)にVictoryの背番号4番、Nicholas Ansellが一発レッドで退場処分となる。グローリーのTimminsへのスライディングが危険なプレーとして判断されたからだった。

10人となったVictoryをグローリーが仕留めるには、そう時間はかからなかった。4分後の52分(後半7分)にCastroがドリブルで抜けて、背番号38番のCiaran Bramwellを経由し、更にCastroがGAまで侵入。そして、ラストパスをFornaroliがゴールに押し込み、グローリーが先制した。Fornaroliにとっては3月24日のSydney FC戦以来の得点となった。


<先制点を決める背番号9番のBruno Fornaroli(写真上)と、得点直後チームメートと喜びを爆発させるFornaroli(写真下)写真:estybsphoto>

そして、2点目も直ぐに訪れる。3バックゆえの下がり目布陣で臨んでいたグローリーだったが、引いた相手FWにプレッシャーをかけた太田。その的確な太田の判断で、相手FWがボールコントロールを崩し、高い位置でボールを得たグローリーは背番号20番のCarlo Armientoよりクロスがゴール前に送られる。そのボールを背番号7番、前節でも得点しているChris Ikonomidisがノートラップでシュート。Ikonomidisにとっては2試合連続の得点となった。


<2点目の起点は背番号8番の太田宏介のディフェンスからだった>


<2試合連続得点を決めた背番号7番のChris Ikonomidis。写真:estybsphoto>

2点のアドバンテージを得たことで試合を優位に進められるグローリー。ただ、今シーズンの不調を絵に描いたような展開となる。79分(後半34分)、Victory自陣から出たスルーパスにKruseがグローリーのDFの裏に抜ける。そして、左足のシュートはバー直撃。その跳ね返ったボールが運よくGestedeの正面に。Victoryが一点を返す。

残りの試合時間10分は、10人のVictoryがグローリー陣内でプレーする時間が増えた。必死に勝ち点3を死守したいグローリーとアウェイゲームでの1ポイントを獲得したいVictory。ただ、この日はグローリーの勝利への望みが優ったようだった。

試合後、日本人が多く座る観客席へ足を運ばせ、頭を下げる太田。そして、ピッチからドレッシングルームに引き上げる際に安堵のため息の後、「勝ちましたね」と言いながら白い歯を見せた。


<試合終了のホイッスル直後、チームメートの背番号5番、Jonathan Aspropotamitisと喜びを分かち合う背番号8番の太田宏介>

 
【試合結果】
Perth Glory 2 – 1 Melbourne Victory

得点:
<Perth Glory>
Bruno Fornaroli(52分)
Chris Ikonomidis(36分)

<Melbourne Victory>
Rudy Gestede(79分)

 
文:今城康雄(いまなりやすお)。パースの日本語メディア「The Perth Express」の代表兼、編集長。2005年のAリーグの開幕以来、リーグ公認のメディアとなっている「The Perth Express」のジャーナリストとしても、パースグローリーのホームゲームはほぼ全試合、記者席より取材を重ねてきた。2020年よりパースグローリー日本地区担当マネージャー兼任。
 
 
【参考】
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