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[[第2節] 勝負へのこだわり

試合後の記者会見で、グローリーの監督Steve McMahonは、「試合結果の責任は自分にある。しかし、ビッグネームと言われている選手たちが仕事をしなかった」との会見に、ある記者が「でも、石田は良かったのでは?」と質問を投げかけた。しかし、その質問に「あなたは、私が観ていた試合とは違う試合を観ていたようだね」と皮肉った。記者団の間では、石田のプレーはグローリーにとって今後の明るい兆しといった共通認識であったが、「選手全員のパフォーマンスが粗末だった」と言い残し、監督は会見室を去った。

「プロでやっている以上、最後まで勝負にはこだわります。その勝負とは、相手との勝負ではなく、自分との勝負です。相手を負かす勝負ではなく、自分に勝つ勝負。負けるのは誰だって嫌いですよね。負けたら何も残らないです。負けは言い訳を生む。負けの人生は、負けが連続する。どこかで断ち切らなければ」

8月から始まるAリーグを前に“背番号12 ISHIDA”は、もう既に次を見ていた。

(文責 今城康雄)

石田 博行
1979年8月31日生まれ、神奈川県出身。中学卒業後、単身ブラジルへ。3年の後帰国し、Jリーグ、シンガポールのSリーグとプロ契約。2001年にシドニーのオリンピック・シャークスに移籍。主力選手としてチームの優勝、準優勝に貢献。2004年にパース・グローリーと契約。172cm、64kg。