[第2節] 勝負へのこだわり
石田のポジションは、右サイドの攻撃的なMF。その左隣には、豪州代表で、背番号4番のSimon Colosimo。そして、歴代出場試合数、総得点数でチームトップを走る、ミスター・グローリーこと背番号10番のBobby
Despotovskiが、石田の前にポジションをとる。センターサークルに置かれたボールに、SimonとBobbyがゆっくりと歩み寄った。午後7時40分、予定より10分遅れでキックオフの笛が鳴った。Bobbyの右足が軽くボールに触れる。そのボールをすかさずSimonから右タッチライン沿いを走る石田へグランダーのパス。しかし、石田の痛恨のトラップミス。それがこの試合の幕開けだった。 |
![]() |
|