第33回オリンピック競技大会（2024年パリ）に出場を決めている女子フィールドホッケー日本代表（愛称「さくらジャパン」）が遠征先のオーストラリア・パースにて、在パース日本国総領事公邸に招待され、表敬訪問を行った。また、今回のオセアニア遠征での「さくらジャパン」は、パースで開催される『PERTH INTERNATIONAL FESTIVAL OF HOCKY（パース国際ホッケーフェスティバル）』に参加し、オーストラリア女子代表（愛称「ホッケールーズ／Hockeyroos」）や、中国女子代表などと対戦する。
7月26日にパリ五輪が開幕する。2020年に開催予定だった東京五輪は新型コロナウイルスの世界的流行によって近代五輪史上初の延期というかたちで2021年に開催された。しかし、世界から日本を訪れた選手たちはマスクを着用し、ホテルと競技場のみの移動や基本的に無観客といった制限が強いられる中での競技だった。
今回の五輪は夏季五輪としては、リオ五輪以来8年ぶりにコロナの制限がない大会となる。そのパリ五輪に6大会連続出場となる女子ホッケー日本代表「さくらジャパン」が、オセアニア遠征の一環としてニュージーランドからパース入りし、4月18日に在パース日本国総領事公邸を訪れた。
写真提供： 公益社団法人日本ホッケー協会
情報提供： 在パース日本国総領事館
公邸では、まず「さくらジャパン」ヘッドコーチのジュード・メネゼス（Jude Menezes）氏と選手を代表して永井友里選手が、招待へのお礼とパリ五輪を見据た4月20日から参加する『PERTH INTERNATIONAL FESTIVAL OF HOCKY（パース国際ホッケーフェスティバル）』への意気込みを語った。
そして、在パース日本国総領事の内藤康司氏は、今年1月に行われたパリ五輪最終予選での残り1枠をかけた試合で勝利し、五輪出場権を獲得したことへの祝辞を述べ、その五輪本戦に向けた強化試合としての『PERTH INTERNATIONAL FESTIVAL OF HOCKY』で戦う選手たちを激励した。また、パースの西豪州日本人会や西豪州日本クラブなどの関係者も列席し、西豪州日本人会商工部の中尾光孝会長からも応援の言葉が贈られた。
「さくらジャパン」選手、関係者一団と内藤総領事はじめ地元からの関係列席者との記念撮影。また、永井選手から内藤総領事へ選手のサイン入りユニフォームがプレゼントされた。
インド出身でニュージーランド国籍のメネゼス・ヘッドコーチは、2021年12月から「さくらジャパン」の指揮を執る。競技者としてもインド代表として2000年のシドニー五輪に出場。その後、指導者として強豪国の代表チームにおける指導経験が豊富。
メネゼス・ヘッドコーチ：日本におけるホッケーのコミュニティーは非常に情熱をもっており、これからますます大きくなると思っています。そのポテンシャルは、我々を今日まで大きくサポートしてくれました。今回のパリ五輪では、我々は出場12チーム中トップ6に入る力をもっていると私は信じています。したがって、予選プールでは3位以上で予選を突破して、決勝トーナメントに出場することが目標です。そして、決勝トーナメントでは何が起こるか分かりません。当然、メダルも目指して戦います。
代表挨拶をした永井友里選手の妹の、永井葉月選手にお話を伺った。永井姉妹は3きょうだい。末の弟も同じく男子の代表選手。姉、妹、弟の3きょうだい揃って日本代表選手で、両親も元代表選手だった「ホッケー一家」で育つ。
永井葉月選手：リオ（五輪）の時はたくさんの観客の中でプレーしたのに、東京の時は（無観客だったので）練習試合をしているのかなと思ってしまいました。私たちにとって応援が本当に力となります。ここ（の公邸）に来る前、パースの競技施設を見学してきましたが、本当に立派で、早く試合がしたいと選手同士で話をしていました。パースの皆さんに応援しに来て頂けると嬉しいです。
パリ五輪の目標は、個人的にはリオと東京の2大会に出場していて今回が3回目になりますが、2回とも成果は上げられていないので、しっかりチームに貢献しつつ、結果を残したいと思っています。チームとしても、まずは予選を突破して、決勝トーナメントに出場することが目標です。その後に、メダルだと思っています。ホッケーはまだまだ競技人口が少なく、マイナーなスポーツですが、もしメダルに手が届けば、もっと多くの人に知ってもらえると思っています。日本にホッケーをもっと広めたいという思いもあって、今までプレーしてきました。そこも含め、パリでは頑張ります！
PERTH INTERNATIONAL FESTIVAL OF HOCKY
パース国際ホッケーフェスティバル
パリ五輪出場チームとの対戦でもあり、五輪に向けた実戦さながらの熱い戦いが繰り広げられる！
国際ホッケー連盟（International Hockey Federation）が定める女子ホッケー世界ランク（2024年4月現在）4位のホッケールーズ、8位の中国、10位のさくらジャパンが参戦する国際ホッケーフェスティバル。パースのPerth Hockey Stadiumで4月20日～28日まで開催。
■試合日程と対戦相手
| 4月20日（土） | オーストラリアA 対 中国（試合開始 2:30pm） ホッケールーズ 対 さくらジャパン（試合開始 4:30pm） |
|---|---|
| 4月21日（日） | オーストラリアA 対 さくらジャパン（試合開始 2:30pm） ホッケールーズ 対 中国（試合開始 4:30pm） |
| 4月23日（火） | オーストラリアA 対 ホッケールーズ（試合開始 3:00pm） 中国 対 さくらジャパン（試合開始 5:30pm） |
| 4月24日（水） | オーストラリアA 対 さくらジャパン（試合開始 3:00pm） ホッケールーズ 対 中国（試合開始 5:30pm） |
| 4月27日（土） | オーストラリアA 対 ホッケールーズ（試合開始 2:30pm） 中国 対 さくらジャパン（試合開始 4:30pm） |
| 4月28日（日） | オーストラリアA 対 中国（試合開始 2:30pm） ホッケールーズ 対 さくらジャパン（試合開始 4:30pm） |
| 試合会場 | Perth Hockey Stadium（住所：Hayman Rd, Bentley WA） |
|---|---|
| 料金 | 観戦チケットの購入はこちらから |
| 詳細 | https://www.hockey.org.au/pifoh |
※キャンベラを本拠地とするオーストラリア・スポーツ研究所（Australia Institute of Sports: AIS）はスポーツ選手の育成やスポーツ科学の研究を行う国立機関。全豪から集まるエリート選手はキャンベラにある最高水準の施設でトレーニングを行うが、競技種目によっては本拠地がキャンベラ以外に設置されているものもある。その一つのホッケーは、パースが拠点となっている。したがって、代表クラスの選手はパースの世界レベルのホッケー施設で練習を行い、またホッケーと地域社会とのつながりは密接となっている。
女子ホッケー日本代表「さくらジャパン」
Japan Women’s National Field Hockey Team – Sakura Japan
7月26日に開幕するパリ五輪まで100日を切った！以下は、女子ホッケー日本代表「さくらジャパン」と女子ホッケーオーストラリア代表「ホッケールーズ」のパリ五輪の試合日程（試合開始時間は現地時間）。
| 7月28日（日） | Pitch 1: ホッケールーズ 対 南アフリカ（12:45） Pitch 2: ドイツ 対 さくらジャパン（10:30） |
|---|---|
| 7月29日（月） | Pitch 1: イギリス 対 ホッケールーズ（17:00） Pitch 2: さくらジャパン 対 中国（10:30） |
| 7月31日（水） | Pitch 1: ベルギー 対 さくらジャパン（17:00） Pitch 2: ホッケールーズ 対 アメリカ（13:15） |
| 8月1日（木） | Pitch 1: さくらジャパン 対 フランス（19:45） Pitch 2: アルゼンチン 対 ホッケールーズ（20:15） |
| 8月3日（土） | Pitch 1: ホッケールーズ 対 スペイン（12:45） Pitch 2: オランダ 対 さくらジャパン（10:30） |
| 8月5日（月） | 準々決勝 |
| 8月7日（水） | 準決勝 |
| 8月9日（金） | 銅メダル決定戦（14:00） 決勝戦（20:00） |
【情報元】
◆ 公益社団法人 日本ホッケー協会（https://hockey.or.jp）
◆ 2024 International Olympic Committee（https://olympics.com）
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