2019年9月1日、成田国際空港を午前11:10(日本時間)に出発した「パース―成田」直行便就航第一便が約10時間のフライトの後、パース空港に到着した。
情報提供・一部写真:西豪州内閣総理府首相室(Department of Premier and Cabinet)
©The Boaing Company
日本の航空会社として初めて「パース―成田」直行便を開設した全日本空輸株式会社(All Nippon Airways Co., Ltd./ANA)による就航初便に、駐日オーストラリア大使のリチャード・コート氏や西オーストラリア州観光大臣のポール・パパリア氏も搭乗し、パース空港の到着ゲートでは西オーストラリア州首相のマーク・マガウワン氏や全日本空輸株式会社取締役会長の片野坂真哉氏、そしてアボリジニの伝統ダンスによって彼らを出迎えた。
到着セレモニーでは、パース空港最高経営責任者のケビン・ブラウン氏が冒頭の挨拶を行い、続いてマーク・マガウワン氏や片野坂真哉氏の直行便就航に際しての展望などがスピーチされた。中でも、マーク・マガウワン氏は「今回の直行便によってパースへの渡航希望者の扉を更に開き、観光客の増加、投資、雇用創出にもつながるだろう」と述べ、西オーストラリア州産のアボカドや生花、冷蔵肉が貨物の一部として日本へ届けられといった物流面での効果も言及した。
また、片野坂真哉氏は「直行便によって日本を訪れるオーストラリア人に春の桜から冬のスキーをより簡単に提供できることになる。そして、今月9月に日本で開催されるラグビーW杯を観戦するオーストラリアのラグビーファンにもこの直行便を利用してもらい、日本でお会いすることを楽しみしている」と話し、「是非、日本の食や文化、日本の気候や自然も楽しんで頂きたい」と付け加えた。
就航に際して、成田国際空港では初便搭乗記念品として搭乗者へクオッカのぬいぐるみや、クオッカが描かれたトラベルポーチなどが配られ、クオッカがいるロットネスト島へのフェリー運航チケットもプレゼントされた。また、パースでは日本からの観光客受け入れを祝い、パースのOPTUSスタジアムに架かるMatagarup BridgeがANAカラーのブルーでライトアップされた。
今回の「パース―成田」直行便は、カンタス航空が週3便で運行していた2011年以来となる。この直行便の効果は、向こう3年間で日本人観光客が7万6,000人増が見込まれ、1億7,500万豪ドルの経済的活況が期待されると言われているが、日本とオーストラリアの文化交流といった更に一歩踏み込んだ関係を築く橋渡しとなってくれることが本当の存在意義だと思われる。そのためにも将来的に運航期間の限定や運休することなく長期運航が行われることが、今回の就航に携わった関係者の本当に意図するとことだと願う。
【フライトスケジュール(時間は現地時間)】 NH881便: 成田(11時10分)発~パース(20時15分)着 NH882便: パース(21時45分)発~成田(翌08時25分)着 ※飛行機は、184席(ビジネスクラス32席、プレミアムエコノミー14席、エコノミークラス138席)のボーイング787-8型機を使用。「パース-成田」は、ANA社にとっては2015年12月に就航した「羽田-シドニ」線に続いてオーストラリア2都市目の路線となる。 |
【成田国際空港】
日本の成田空港にて行われた就航セレモニーにて鹿児島市長の森博幸氏、西オーストラリア州観光大臣のポール・パパリア氏、全日本空輸株式会社代表取締役社長の平子裕志氏、駐日オーストラリア大使のリチャード・コート氏夫妻、国土交通省の東京航空局成田空港事務所次長の原野京太郎氏がテープカットを行った(写真左から)。
「銚子はね太鼓」のパフォーマンスが初便就航を記念したセレモニーに華を添えた。
初便の搭乗記念品としてクオッカのぬいぐるみなどがポール・パパリア西オーストラリア州観光大臣より乗客へ手渡された。
多くのANAスタッフが横断幕を持って初便を見送った。
【パース空港】
パース空港の到着ゲート前で多くの取材陣が「パース―成田」直行便就航第一便の到着を今かと待ちわびた。
初便に搭乗した駐日オーストラリア大使のリチャード・コート氏夫妻や西オーストラリア州観光大臣のポール・パパリア氏は、到着ゲートで伝統的なアボリジニ・ダンスで出迎えられた。
挨拶とスピーチを行うパース空港最高経営責任者のケビン・ブラウン氏、西オーストラリア州首相のマーク・マガウワン氏、全日本空輸株式会社取締役会長の片野坂真哉氏(写真上から)。
セレモニーの最後に行われたフォトセッション。写真左から、パース空港最高経営責任者のケビン・ブラウン氏、ANAスタッフ、駐日オーストラリア大使のリチャード・コート氏夫妻、西オーストラリア州首相のマーク・マガウワン氏、全日本空輸株式会社取締役会長の片野坂真哉氏、ANAスタッフ、西オーストラリア州観光大臣のポール・パパリア氏、在パース日本国総領事の鈴木徹氏。