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ワールドカップ・ドイツ大会
パースのジャーナリストはこう見る |
| ■「ザ・サンデータイムズ」
デイビッド・ダフトビック記者
オーストラリアのメディア報道の盛り上がりは、州によって異なるでしょう。先日5月25日にメルボルンで行われた豪州×ギリシャ戦に9万5000人以上が詰めかけました。メディア報道も空前の規模で行われ、全国紙の「へラルド・サン」も表紙と裏面にこの試合を取り上げました。裏表紙はオーストラリアン・フットボールに割かれるのが通例ですから、異例の判断だったと言えます。しかし、おそらくパースの報道は、メルボルンやシドニーと比べると控えめだったのではないでしょうか。総体的に今回のW杯は、オーストラリアのサッカー史上、非常に重要な出来事です。皆が心待ちにしてきた豪州のＷ杯参戦ですから、このようなメディア報道の盛り上がりも、想定の範囲内でしょう。 −市民の反応について 報道の加熱ぶりが、市民の関心を反映していると思います。これまでのＷ杯はサッカーファンだけが熱狂していましたが、今大会はサッカーファンだけでなく、すべての国民の関心をかき立てているでしょう。 −オーストラリア・サッカーの展望について 今回のＷ杯を期に、サッカー報道は、メルボルン、パース、アデレードにおけるオーストラリアン・フットボールに、またブリスベン、シドニーにおけるラグビーリーグに肩を並べることになると思います。サッカー人気に関していえば、より多くの子供たちがサッカーボールを蹴るようになり、そうすることでＡリーグへの注目が高まり、その結果としてＡリーグにいい選手が所属するようになると思います。 −パースのサッカーの展望について 今大会、パース・グローリーの選手は選出されませんでしたが、MFのサイモン・コロシモ選手はこれまでも代表で活躍している選手ですし、MFのニック・ワード選手もＡリーグでいい成績を残した期待の若手です。DFのデイビッド・ターカ選手も、ケガの懸念さえ拭えれば、世界に通じるDFになると思います。
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■「ザ・ウェストオーストラリアン」
ジョナサン・クック記者
残念なことに、オーストラリアにおけるＷ杯報道は、まだ世界レベルには達していません。その理由は、オーストラリアン・フットボール、ラグビーリーグ、クリケットなどの他の人気スポーツと放送枠や紙面を競い合わなければならないからです。とはいえ、今回のＷ杯は、メディアにとってのサッカーへの注目を一気に引き上げています。売店にはサッカー関連の書籍が並び、サッカーを題材にした新聞広告、テレビCMがあふれています。Ｗ杯に合わせて「サッカー・シリアル」なんてものまで発売されていますから。 −市民の反応について オーストラリアのサッカーファンは、今回に限らず、4年に1度のＷ杯を深夜、早朝の放送を見逃すまいと、眠い目をこすりながら楽しんできました。前回のＷ杯は、例外的に時差がなかったので、ファイナルの中継はオーストラリアン・フットボールの決勝戦を凌いで、その年のスポーツ放送の中で最高の視聴率を記録したほどです。今大会は、本格的なサッカーファンに加えて、ルールの詳細をあまり気にせず、華麗なゴールや一流の技術を楽しむファンを、新たに取り込むことでしょう。 −オーストラリア・サッカーの展望について サッカーは既に、オーストラリアで最も競技人口の多いチーム・スポ−ツの一つに成長しています。西オーストラリア州では、3万2000人の競技者が登録されていますが、地区によってはプレー施設が不足しているため、子供たちの登録を受けられずにいるほどです。今回のＷ杯で、豪州代表が観客を魅了することができたなら、サッカー人気はさらに上昇の一路をたどると思います。Ｗ杯終了後にＡリーグを観戦し始める人もいるのではないでしょうか。 −パースのサッカーの展望について パース・グローリーのMFニック・ワード選手は、このまま成長を続ければ次の大会では必ず選出されると思います。GKのアレックス・バァテスキ選手にも注目しています。
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