[第8節] サッカー選手とメディア
一方、オーストラリアのメディアは、ヨーロッパのそれと比べ随分ぬるい。つまり、事実を映し出さずに、聞き手の主観を滑り込ませる隙を作ってしまっている。これは、一概にメディアの質だけの問題ではなく、社会事情や国民性にも関与する。しかし、勝負の世界にはグレーはなく、勝つか負けるかの2者選択なのである。Yesはイエス、Noはノーを忠実に表現することが、石田博行の言う「100%に近いかたちで伝えてほしい」であるならば、ヨーロッパ式のメディアを追随するべきなのかもしれない。そうすることで、いいメディアはいい選手を生み、いい選手はいいメディアを呼ぶ、という新しい形の共存関係が生まれるかもしれない。
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