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Barefoot in the Creek

 

 ある時、1910年頃ノースクリフに移住した家族のドキュメンタリーを観ていた。番組の冒頭で彼らを「最後の開拓者」と紹介したが、その時「同様に厳しい条件のもと、15年か20年後にやってきた人々は果たしてどうだったのだろうか?」とわたしは思いを巡らせた。友人の勧めもあり、集団開拓計画の研究家に会ってみた。どのくらいの調査を彼女が行ってきたのかは知る由もないが、移民者たちの状況についての理解は甚だしく欠けていた。
 「これもひとつの人生のタイプですよね。」 彼女はこうコメントした。「今時のたくさんの若者がシティライフから脱却するときに、こういう人生を求めてるんです。シンプルで美しくて、理想的な!」今日、人々がカントリーサイドへ逃避するのは、

複雑化した生活から逃避したいからであるが、初期の移民者たちはより希望を求めて新天地を目指したのである。彼らは、不安定でも快適な生活から、より程度の低い生活へ移っていったのであり、どんなに力を尽くし懸命に働いても原始的な生活に終始することはよくあることだった。貧困に陥り、そこから這い上がるすべもなく、政府にも見捨てられた人々であった。