Q：

永住ビザでパースに住んでいますが、事情があって日本に長期間帰国しなければならなくなりそうです。Resident Return Visaは、有効期間5年のうち2年以上オーストラリアに居住していないと更新できないと聞きました。永住ビザがなくなる前に市民権を申請した方が良いのでしょうか？

 
A：
永住者が国外からオーストラリアに入国する時に、Resident Return Visaを保有していないと永住者としての権利を行使することはできません。国外に滞在中にResident Return Visaの期限が切れてしまい観光ビザで入国した場合には、ツーリストと同様に就労もできませんし、3ヶ月までの就学しかできません。ただ、永住者としてオーストラリアに居住している限りは、Resident Return Visaの期限が切れても問題ありません。
 
Employer Nomination SchemeやIndependent Skilled Visaなど様々なカテゴリーの永住ビザがありますが、最初の有効期限5年を過ぎて更新すると全てResident Return Visaになります。Resident Return Visaの申請前5年のうち2年（730日）以上永住者としてオーストラリアに居住していれば、有効期間5年のResident Return Visaが発給されます。2年の居住期間を満たしていない場合、オーストラリアと密接な関係を維持していることが証明できれば有効期間12ヶ月のビザを取得することができます。オーストラリアとの密接な関係とは、オーストラリアのビジネスに関与している、オーストラリアに親族が居住している、オーストラリアの事業と雇用関係にあるなどです。これらの条件を満たせないものの、オーストラリアを離れた理由が自分の意志では不可避であったことが証明できれば有効期間3か月のResident Return Visaが発給される場合があります。オーストラリアで医療を受けることのできない親や親族の介護などがこのケースに当たります。
 
永住ビザを取得するには苦労することが多いですし、メディケアに加入でき、就労の制限もなく、TAFEや大学にはローカルの学生と同じ授業料で通えるなど様々なメリットがあります。これらを失ってしまうのが勿体ないと考えるのは無理のないことです。長期間帰国しなければいけなくなったということですので、その理由を証明できればResident Return Visaを再度取得できる可能性もあります。オーストラリアの市民権を取得すると日本の国籍を自動的に失うこともよく考慮して決断してください。日本の法務省に届けなければバレないから大丈夫と思うのは間違いですのでご注意ください。

 
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件名：ビザと移住係