Q：

就労ビザの申請を予定していた職業が職業リストから外されたと聞きました。職業リストについて教えてください。

 
A：
　2017年4月に発表された就労ビザの改正に伴い、就労ビザを取得可能な職業リストが大幅に変更されました。2018年3月に457ビザと呼ばれていた就労ビザがなくなり、これに代わってTemporary Skill Shortage（TSS）ビザに引き継がれます。

TSSビザと457ビザとの一番大きな違いは、TSSビザにShort-term streamとMedium-term streamができたことです。Short-term streamは、最長で2年のビザが取得できますが、オーストラリア国内での更新は1回しかできず、永住ビザへの切り替え申請ができません。Medium-term streamは、最長で4年のビザが取得でき、オーストラリア国内で更新可能、ビザ取得後3年を経過すれば永住ビザへの切り替え申請ができます。
 
　Short-term streamとMedium-term streamができたことで、職業リストもShort-term streamが申請可能なShort-term Skilled Occupation List（STSOL）とMedium and Long term Strategic Skilled Occupation List（MLTSSL）に分かれました。TSSビザのスタートは2018年3月からですが、上記の職業リストは既に457ビザに適用されています。そこでご質問された方の職業は、リストから外れたのではなくSTSOLにリストされたのだと思います。このことで、最長で2年までしかビザが取得できないこと、永住ビザへの切り替え申請ができなくなったということです。
 
　2017年4月にSTSOLとMLTSSLに職業リストが分かれた段階で200種類ちかくの職種が職業リストから外されました。今後、職業リストは6か月に1度くらいのペースで見直しが行われる予定で、直近では2018年1月17日に変更されています。職業リストからBuilding AssociateとHair or Beauty Salon Managerが削除されたほか、STSOLからMLTSSLの移動、職業リスト上の条件の変更などが行われました。
 
　学校に通いながらTSSビザ取得を目指している方は、職業リストのアップデートには注意するようにしてください。MLTSSLからSTSOLに変更になった場合にはビザの申請は可能ですがスムースな永住ビザの申請が難しくなります。職業リストは『Combined current list of eligible skilled occupations』で検索するか、https://www.homeaffairs.gov.au/trav/work/work/skills-assessment-and-assessing-authorities/skilled-occupations-lists/combined-stsol-mltsslで確認することができます。

また、2018年3月は457ビザの申請ができなくなり、TSSビザがスタートすることになるので、移民局でも混乱が発生すると予想されます。就労ビザの申請をする場合には、時間的な余裕をもって申請することをお勧めします。

 
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件名：ビザと移住係