Q:
オーストラリアの大学を卒業し、Temporary Graduate Visa(subclass 485)を取得しました。オーストラリアに永住したいのでSkilled Independent Visa(subclass 189)の申請を考えていますが“Expression of Interest”というのが良くわからないので教えてください。
A:
Skilled Independent Visa(subclass 189)はポイント制になっており、65ポイントが申請するための最低スコアになっています。ポイントは、年齢、英語力、当該スキルを使った職務経験、学位、その他で構成されていて、自己採点することができます。自己採点で65ポイントを超えれば申請のスタートラインに立つことができます。
実際にSkilled Independent Visaを申請するためには、ご質問にある“Expression of Interest”を移民局に申請し、Invitationが得られることが必要になります。そこでExpression of Interestですが、申請者が申請の意志を表明するために申請招待状をもらう制度のことを指します。Expression of Interest は、Skill Selectというセクションの中にあり、オンラインでのみ申請ができます。Expression of Interestはビザの申請ではないので、申請に費用はかかりません。Expression of Interestが通ると、移民局からInvitationが届きます。Invitationを受け取った段階でビザの申請が可能になります。Invitationを受け取ってから60日以内に申請をする必要があります。
Skilled Independent Visaは、職種別にビザの発行数の上限が定められています。ですから、ポイントテストで65ポイントが取れてもビザが発給されるかはわかりません。そのために、ビザの申請前に職種別の審査を行うのがExpression of Interestで、ビザ申請はExpression of Interestから始まるプロセスとも言えます。これは、Invitation Roundと呼ばれていて、Skilled Independent Visaの場合には毎月11日に行われています。職種別に直近のRoundの結果が閲覧できますが、Invitation発行の最低ポイントが75ポイントになっている職種もあります。ですから、申請を予定している職種のInvitationを獲得した最低ポイントをチェックして、ポイントが足りなければポイントアップする方策を考えることも必要になります。
ビザ申請の前にExpression of Interestを行うことで、ビザ申請に要する期間は大幅に短縮されていますが、上述したようにExpression of Interestはビザ申請ではないのでブリッジングビザはおりません。なので、Skilled Independent Visaの申請準備は現在のビザの残存期間に余裕があるうちに始めないとオーストラリア国内で申請できないということになりかねないのでご注意ください。
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件名:ビザと移住係
鈴木 竜一郎
Japan Australia Settlements代表
1987年、 早稲田大学商学部卒業。 2000年にカーティン工科大学MBA卒業後、 2001年にエディスコーワン大学会計学修士卒業。
□ 登録税務代理人:25479352
□ 登録移民申請代理人: MARN 1173457
□ ファイナンシャルアドバイザー(AFP)