西オーストラリア州では、1月31日(日曜日)の午後6時からロックダウンの発令により不要不急の外出禁止となった。また、業種によって店舗営業に制限が敷かれ、翌日の2月1日(月曜日)はパース中心部の繁華街はゴーストタウンと化した。
Four Points Sheraton Hotelで検疫業務を行っていた20代の男性ホテルスタッフが、1月28日(木曜日)に体調不良を訴え、その後新型コロナウイルスの検査を受けたところ陽性反応が確認された。
この男性の1月25日以降の行動範囲はすぐさま発表となり、Maylands在住で、パース市街やMorley、Midland、Joondalupなどのコンビニやスーパーマーケット、ガソリンスタンド、自動車販売店や大学、Belmontのスポーツジムなどに行っていることが分かった。このように行動範囲が多岐に渡っていたため、その場所やエリアに心当たりのある州民が翌日の2月1日に検査所へ詰めかけ、その数は1万6,000人を超えた。
海外からの渡航者を除き、市中感染者を10ヶ月近くもゼロで抑えてきた西オーストラリア州だが、今回は1人の男性のウイルス感染が市中でどこまで感染しているのか、その感染を封じ込めるためのロックダウンとなった。そして、ロックダウン1日目となる2月1日の西オーストラリア州の新たな感染者はゼロを記録し、続いてロックダウン2日目となる2月2日、約1万6,000人の検査結果でも感染者数はゼロという発表がなされた。
今回のロックダウンは、一人の感染者が250万人の街をロックダウンに追いやったかたちとなる。この感染防止策はオーストラリア国内では西オーストラリア州だけではなく、他州でも同様に行われてきたことだが、同州では初めてのこととなった。多くの州民がロックダウンにおける規制を受け入れ、また濃厚接触の可能性を疑った多くの人が検査に走った。その州民による新型コロナウイルスへの危機意識は、海外でも多く報じられている。
<パース市街地の中心部、Murray StreetとWilliam Streetの交差点。普段は人通りが切れることのない通りである>
<Hay Streetモールの西側。普段、お昼時は多くのビジネスマンで通りはいっぱいになる>
<Murry Streetモールの西側。車の通りも全くなくなっていた>
<飲食店が連なるNorthbridgeのJames Street。テイクアウェイ営業は許されているが、店先のシャッターはほとんどが閉まっていた>
<NorthbridgeのJames StreetとLake Streetの交差点。人通りはゼロだった>
<TVにてキャスターから質問を受ける西オーストラリア州首相のMark McGowan>
<市中感染が疑われロックダウンとなったが、その市中感染者はまだ見つかっておらず、ゼロ(No New Case)だとTVで報じられる>
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