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クリスティアーノ・ロナウド不在のマンチェスターユナイテッド。観客はサッカーイベント最多の5万8,228人!


 
今週末の8月6日にイングランドのサッカー、プレミアリーグが開幕する。2022/23シーズンも大方の予想だと上位の顔ぶれは2021/22シーズンと変わらないと言われているが、開幕を前にその上位チームを脅やかすだろう中堅3チーム、Aston Villa(アストンビラ)、Crystal Palace(クリスタルパレス)、Leeds United(リーズユナイテッド)と上位堅守が至上命令の強豪チーム、Manchester United(マンチェスターユナイテッド)がオーストラリアでプレシーズンマッチを行った。メルボルンでの試合を皮切りにブリスベン、そしてパースが最終開催地となり、メルボルンではAリーグのMelborune Victoryと、ブリスベンではBrisbaine Roarとの対戦カードも盛り込まれた。しかし、パースに本拠地を置くPerth Gloryとのマッチメイクはされなかった。
 

2022年7月22日
Leeds United FC 1 – 1 Crystal Palace FC
会場:Optus Stadium 観客:3万3,919人

 

7月22日のパースでの1戦目は、Leeds UnitedとCrystal Palaceが対戦。イングランド・プレミアリーグの昨シーズン(2021/22)の成績は、Crystal Palaceが12位で、Leeds Unitedは17位。これから迎える新シーズン(2022/23)は、上位進出が目標となる両チームだが、この試合でも互角な展開の中、共に後半に得点し、試合は1対1で引き分けに終わった。

 

<写真左>試合開始前、両チームの選手が握手を交わす。<写真右>在西オーストラリア州サッカークラブ所属の子ども達が試合観戦に招待され、試合前にパレードが行われた。

 

<写真左>多くのLeeds Unitedファンが声援を送る。<写真右>後半12分にLeeds Unitedが相手の反則で得たPKを背番号19番のRodrigo Morenoが決めて先制する。

 

<写真左>スクールホリデー明けの雨の金曜日、18:05キックオフの試合だったが、3万3,919人の観客がスタジアムに詰めかけた。<写真右>後半アディショナルタイム、Crystal Palaceが勝ち越しを狙うも、Leeds UnitedのDFがヘディングでクリアーして押し返す。この後、試合終了のホイッスルが鳴った。

 

<写真左>現役時代はフランス代表チームのキャプテンも務めたCrystal Palaceの監督、Patrick Vieira。試合後の記者会見で、この日の選手たちのパフォーマンスを称えた。<写真右>同じく記者会見にて、オーストラリアツアーで多くのファンや関係者に温かく迎え入れられていることに感謝の意を伝えるLeeds UnitedのJesse Marsch監督。

 

2022年7月23日
Aston Villa FC 2 – 2 Manchester United FC
会場:Optus Stadium 観客:5万8,228人

 

翌日の7月23日、2戦目の対戦はAston Villa対Manchester United。コロナ感染者が急増する中、この試合には5万8,228人がOptus Stadiumへ足を運んだ。この日の午前中はバケツを引っくり返したような雨が降り、試合開催までも危ぶまれたが、開催主催者から16時(キックオフは17時45分)に開催が正式に発表された。

試合はManchester Unitedが前半、一方的に攻めて2-0でリード。しかし、後半早々にAston Villaが1点を返し、そしてアディショナルタイム中のラストプレーで追いつき、劇的な閉幕となった。両チームにとってオーストラリアツアーを2連勝とし、この試合は迎えた3戦目だったが、痛み分けとなった。

 

試合前に整列する両イレブン。イングランド・プレミアリーグの昨シーズン(2021/22)の戦績は、Aston Villaが14位で、Manchester Unitedは6位だった。

 

試合開始のホイッスル直後、ピッチの全選手は人種差別に対する抗議のメッセージとして片膝を地面に着けた。

 

Aston Villaの背番号23番、ブラジル代表のPhilippe Coutinho。昨シーズン途中からAston Villaに加入し、来たる新シーズンでもチームを牽引する選手となるだろう(写真左から2人目)。

 


試合開始前は止んでいた雨だったが、試合中にまた降り始める。視界を遮るほどの横殴りの雨となった。

 

前半42分に記録はオウンゴールだったが、Manchester Unitedのストライカー、背番号10番のMarcus Rashfordのシュートは相手DFに当たりながらもゴールに吸い込まれる。

 


後半4分、Aston Villaの背番号31番、Leon Baileyがドリブルからのシュートで反撃の狼煙を上げる。

 


後半19分にAston Villaは6人(写真上)、後半22分にManchester UnitedはGK以外の一挙に10人(写真下)の選手を交代させる。親善試合しか見れない光景。

 


パースで行われたサッカーイベントでの5万8,228人は最多観客数。それ以前の最多は、2018年のイングランド・プレミアリーグのChelsea FC対Perth Glory戦の5万5,522人、それに次いで2019年のManchester United対Leeds United戦が5万5,274人だった。ちなみに、Aリーグの最多動員数は2019年のグランドファイナル、Perth Glory対Sydney FCの5万6,371人(Optus Stadiumにて)だった。

 

Aston Villa監督のSteven Gerrad。2013年にイングランド・プレミアリーグ強豪のLiverpool FCの選手として来豪(メルボルン)し、AリーグのMelborune Victoryとプレシーズンマッチで戦っている。その時は、現Perth GloryのGK、Brad JonesがLiverpool FCのゴールマウスを守った。その試合、全豪でのサッカーイベントでは歴代3番目に多い9万5,446人の観客を集めた(Melbourne Cricket Groundにて)。ちなみに、対戦相手のMelborune Victoryの当時監督は、スコットランドのプロサッカークラブ、Celtic FC現監督のAngelos Postecoglou氏、アシスタントコーチは横浜F・マリノスの現監督、Kevin Musca氏だった。

 


前半と一転してAston VillaがManchester United陣内でプレーする機会が増える。そして、アディショナルタイム2分も過ぎようとした最後のプレー。CKから背番号16番のCalum Chambersが頭で合わせ同点とする(写真上)。Manchester UnitedのDF陣は呆然(写真下)。このプレーの直後、試合は終了した。

 

試合終了後、Manchester Unitedのキャプテン、背番号5番のHarry Maguire(写真左から4番目)と握手を交わす、Aston VillaのSteven Gerrad監督(写真左から3番目)。2021年にはイングランド・プレミアリーグの殿堂入りも果たし、Liverpool FCのレジェンドとしてオーストラリアでも大人気だったSteven Gerrad監督だが、この日の多くのジャーナリストたちの関心はManchester Unitedの監督や選手だったため、試合後の記者会見は割愛されてしまった。

 

試合後の大雨の中、ミックスゾーンでの監督や選手の姿を一目見たいと出待ちするManchester Unitedの熱狂的なファン。

 


多くの記者やカメラマンに囲まれて質問に答えるManchester Unitedの監督、Erik ten Hag。今シーズンからこのオランダ人監督が、世界でも名立たる収益トップランク常連クラブのManchester United(2021年は世界4位)を率いる。

 


この試合のマンオブザマッチに選ばれたManchester Unitedのエース、背番号10番のMarcus Rashford。

 


ドレッシングルームを後にして、バスに乗り込む前にファンサービスをするManchester United選手たち。1枚目は背番号1番、GKのDavid de Gea。2枚目はキャプテンの背番号5番、DFのHarry Maguire。3枚目は背番号19番のDF、Raphaël Varane。

 

Manchester Unitedの選手たちにサインをもらっていたAFL(Australian Football League)のFremantle Dockersのスター選手、Nat Fyfe(写真左から2人目)は、警護の警察官たちに記念写真を頼まれる。警察官たちは、Manchester Unitedの選手たちよりもNat Fyfeに興味があったようだ。

 


試合を終え、「赤い悪魔」の愛称で知られるManchester Unitedの選手やクラブ関係者を乗せた真っ赤なバスは、ホテルへ向かった。

 

文・写真:今城康雄(いまなりやすお)。パースの日本語メディア「The Perth Express」の代表兼、編集長。2005年のオーストラリア・サッカーリーグ「Aリーグ」の開幕以来、リーグ公認のメディアとなっている「The Perth Express」のジャーナリストとしても、パースを拠点に置くプロサッカーチーム、パースグローリーの試合を中心に取材を重ね、オーストラリアのサッカーに精通してきた。2020年よりパースグローリー日本地区担当マネージャー兼通訳を兼務する。

 
 
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