オーストラリアと日本の両国がW杯に定期的に出場するようになって、代表クラスだけではなく育成年代の選手たちも欧州メジャーリーグへ移籍することがもはや当たり前になってきました。ただ、移籍先のクラブでレギュラーとして活躍しているかどうかは各選手によって様々です。それでは、ここで恒例の問題です。
Q 直近のA代表選出選手の海外組のクラブでの活躍を両国で比較してみました。どちらが優っているでしょうか?
A 正解は、引き分けでした!
結果に至るまでの算出方法は、各選手の所属クラブでの直近出場実績をポイントに換算して、スタメンフル出場は5ポイント(pt)、スタメン途中交代を4pt、途中出場を3pt、ベンチ要員を1pt、ベンチ外を0ptとして、合計ポイントで競ってみました。
まず、オーストラリア代表の直近の試合であるW杯2次予選(10月15日)の台湾戦に召集されたメンバーの中で、欧州メジャーリーグ(ここではイングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、オランダ、フランス、ポルトガルの1部リーグとさせて頂きました)に所属している選手のポイントは、以下となりました。
・1pt:アーロン・ムーイ
(Aaron Mooy/ブライトン・ホープ・アルビオン、イングランド)
・4pt:アイディン・フルスティッチ
(Ajdin Hrustic/フローニンゲン、オランダ)
・1pt:ブランドン・ボレロ
(Brandon Borrello/フライブルク、ドイツ)
・5pt:マシュー・ライアン
(Mathew Ryan/ブライトン・ホープ・アルビオン、イングランド)
・3pt:マシュー・レッキー
(Mathew Leckie/ヘルタベルリン、ドイツ)
合計ポイントの平均(5選手で割る): 2.8pt
一方、日本代表の直近の試合であるW杯2次予選(10月15日)のタジキスタン戦に召集されたメンバーの中で、欧州メジャーリーグに所属している選手とポイントは以下となります。
・5pt:安西 幸輝(ポルティモネンセ、ポルトガル)
・5pt:板倉 滉(フローニンゲン、オランダ)
・4pt:鎌田 大地(フランクフルト、ドイツ)
・0pt:川島 永嗣(ストラスブール、フランス)
・4pt:久保 建英(マジョルカ、スペイン)
・1pt:権田 修一(ポルティモネンセ、ポルトガル)
・0pt:酒井 宏樹(マルセイユ、フランス)
・5pt:堂安 律(PSVアイントホーフェン、オランダ)
・3pt:中島 翔哉(ポルト、ポルトガル)
・1pt:吉田 麻也(サウサンプトン、イングランド)
合計ポイントの平均(10選手で割る): 2.8pt
そうなんです、平均値は同じでした!やはり代表にて重要視されるのは所属クラブでの出場実績で、欧州メジャーリーグに所属していても、試合出場が敵わなければ代表でポジションを失いかねないのは両国の共通点です。近年、海外ですが欧州メジャーリーグ以外に所属する選手も増えており、比較的外国人への門戸が広い国であるベルギーやオーストリア、果ては北欧のデンマークなど、かつては見向きもされていなかったリーグにてプレーする選手が増えてきています。しかし、両国選手が所属しているクラブが、どこも小粒感があるのには否めません。むしろ、ビッグクラブに所属している選手は両国にはいませんでした。W杯後の世代交代期にて若手の抜擢が目立っている両国にとっては致し方のないのかもしれませんが、過去の代表に見劣りしているのも事実でしょう。ただ、今後の活躍によってステップアップを図ろうと野心を持っている選手がほとんどだと思うので、将来に期待がもてるのも楽しみの一つですね。
【筆者:junchang】2010年よりサッカーについての独自の見解を自身のブログ「junchang & the MFF」に掲載。1日2万ページビューを記録することもあり、記事がlivedoor系サッカーサイト「SOCCER JOURNAL(サッカージャーナル ※現在閉鎖中)」に転載されたこともある。 ブログ:http://blog.livedoor.jp/junchang512/