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【パースエクスプレス・マガジン】今月のなやみちゃん「性器疣贅(尖圭コンジローマ)」


 
オーストラリアで生活することで日本では予期しなかったケガをしたり、病気になったりすることもありますよね。もちろん、そんな時は病院に駆け込むこともあるかと思いますが、英語の診察やカウンセリングで言葉の壁を感じたことのある方も少なくないはずです。このコーナーでは、パース在住の「なやみちゃん」の病気やけがを医師の診察の前に専門家が日本語でアドバイスを行います。

  私が日本語でご案内致します。
日本語医療センター/マネージャー 千綿 真美さん
〈日本語医療センター〉日本人通訳が常勤し、医師の診察を受けられる。また、海外旅行傷害保険でキャッシュレス・サービスも提供している。

 

 

ケース12: 今月のなやみちゃん「性器疣贅(尖圭コンジローマ)」

 

  なやみちゃん、今月は“どうなさいましたか?”具合が悪そうですが、お医者さんの診察の前にお話を聞きしましょう。

 

 
実は、おしりに何か感じる物があって…。肛門の周りにイボのようなものができていました。

 

  最近、性行為はございましたか?性器疣贅(せいきゆうぜい)、または尖圭(せんけい)コンジローマ、英語ではGenital Wartsかもしれませんね。性器や肛門にイボができる性行為感染症の一つです。

 

 
性行為感染症?それは性病の一つですか?

 

  そうですね。性行為によってヒトパピローマウイルス(HPV)が皮膚や粘膜に付着し、傷から入り込み、そこで増殖してイボをつくります。HPVには数多くの種類があり、その中で6型と11型が主に尖圭コンジローマの原因となります。ウイルスに感染してもイボができるまでには数週間から数ヶ月かかります。

 

 
肛門以外に、他の場所にもできるんですか?

 

  はい、イボは女性の場合、膣や外陰部、子宮頸部に、男性の場合はペニス、男女ともに口の中や咽頭にできることも稀にあります。

 

 
でも、私の場合、違和感を感じたのもほんの些細なきっかけでした。見過ごすこともありそうですね。

 

  そうですね。膣や子宮頸部、肛門の中で触れないところにできると気づかれずに、イボが多数増殖しているケースもあります。イボができれば大抵は目視で診断がつきますが、残念ながらウイルスに感染しているかどうかを検査することはできません。

 

 
治療方法を教えて下さい。

 

  まず治療は、できたイボに対してのみで、皮膚や粘膜に感染しているウイルスを除去することはできません。そのイボに対しては、外用薬や凍結療法、外科的切除や電気、またはレーザー焼灼などがありますが、どの治療法でも大抵は長期間にわたります。イボがなくなっても、ウイルスが残っていればまた増殖して再発することも多いため、根気よく治療を続ける必要があります。

 

 
オーストラリアでの治療方法は?

 

  それほどひどくないケースでは、一般医(GP)で外用薬や凍結療法の治療を受けることができます。イボがかなり広範囲に及んで増殖している場合や、膣や子宮頸部、肛門などの内側に発生している場合では専門医への紹介となります。

 

 
今後のため、予防措置を教えて下さい。

 

  近年では、尖圭コンジローマの原因となるHPV6型と11型、また子宮頸がんの原因となるHPV16型、18型に対する予防接種があり、オーストラリアでは8年生の子どもが受けることになっています。そして、いかなる性行為感染症においても、正しいコンドームの使用が誰にでもできる基本的な予防措置です。それでは、お医者さんの診断を受けて、更にアドバイスをもらいましょう。

 
 

  では、なやみちゃん、通訳を致しますのでお医者さんに診てもらうため、一緒に診察室へ行きましょう。

 

【情報提供】
日本語医療センター
予約から診察、そして診察後のサポートも全て日本人スタッフが対応。医師の診察には日本人通訳が付き添い、日本語で安心して受診できる。海外旅行傷害保険加入者は医療費、通訳、薬や検査などの費用を全てキャッシュレスで受けられる(但し保険適応外ケースもあり)。

パース 日本語フリーダイヤル(予約):1800-777-313 
電話:08 9486 4733 
一般診察予約受付時間:月~金曜日8am~17pm 土曜日9am~12pm
住所:Level 1, 713 Hay St. Perth WA 6000 (Perth Medical Centre内) 
ウェブサイト:www.nihongoiryocentre.com.au







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