Q:
日本で会社経営しています。近い将来、オーストラリアへの永住を考えています。オーストラリアに永住するための方法を教えてください。
A:
オーストラリアに永住するためには、永住ビザを取得する必要があります。永住ビザには、海外に在住の家族を呼び寄せるためのビザや難民向けのビザ、海外の投資家や経営者に向けたものなどいろいろな種類のビザがあります。日本で会社を経営されているということなので、ここでは投資家や経営者に向けたビザをご紹介します。
① Business Innovation and Investment visa(subclass 888)
Business Innovation and Investment visa(subclass 888)は、最初にProvisional visa(subclass 188)を取得し、ビザの有効期限内に条件を満たすことで取得できます。このビザにはBusiness Innovation Stream、Investor Stream、Significant Investor Stream、Premium Investor Streamがあります。Business Innovation StreamとInvestor Streamに申請できるのは54歳までで、ポイントテストにパスする必要があります。ポイントテストには事業経験や現在の事業の売上金額、オーストラリアに投資できる金額などの項目があります。Business Innovation Streamがこのビザの中では最も数多く申請されています。
Significant Investor StreamとPremium Investor Streamには年齢制限とポイントテストはありませんが、Significant Investor Streamは5,000,000豪ドル以上、Premium Investor Streamは15,000,000豪ドル以上の投資をする必要があります。高額ではありますが投資する資金さえあれば、Significant Investor StreamかPremium Investor Streamなら永住ビザを取得するのは難しくありません。
② Business Talent visa(subclass 132)
会社経営に関して著しい実績を持っている方が申請できるビザです。申請するには州政府からのNominationが必要になります。Nominationを受けるためには煩雑な手続きが必要になります。資産が1,500,000豪ドル、売上げが年3,000,000豪ドルが最低限必要になります。Provisional visaを申請せずに永住ビザが取得できます。
③ Skilled Independent visa(subclass 189)
現在就いている職種がSkilled Occupation Listに掲載されている場合に申請できるビザです。申請ができるのは44歳までで、ポイントテストにパスする必要があります。IELTSで全科目6.0ポイント以上の英語力も必要になります。Provisional visaを申請することなく永住ビザを取得できますが、日本で会社を経営されている方にはハードルが高いかもしれません。
会社経営者として申請することを前提に上記のビザをご紹介しました。他にも雇用主にスポンサーしてもらって取得できる永住ビザもありますが、そちらは別の機会にご紹介しましょう。
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件名:ビザと移住係
鈴木 竜一郎
Japan Australia Settlements Group代表
1987年、 早稲田大学商学部卒業。 2000年にカーティン工科大学MBA卒業後、 2001年にエディスコーワン大学会計学修士卒業。
□ 登録税務代理人:25479352
□ 登録移民申請代理人: MARN 1173457
□ ファイナンシャルアドバイザー(AFP)