東南アジア第2の兵力(約40万人)を抱えるビルマ軍事政権(SPDC=State Peace
and Development Council=国家平和発展評議会)は、60歳を過ぎた一人の女性の思想と行動力におびえている。武力で人々を抑え込んでいるSPDC。だが、実際は、スーチー氏の影響力は国民の大多数に浸透している。
悪しき植民地主義の思想を持つ西欧諸国の「悪影響」からビルマの分裂を守ってきた。そう自負する国軍。また、その国軍は、経済的にもビルマを発展させてきたと主張し続けている。だが、実のところ、国軍の存在と政策は、国民にそっぽを向かれている。確かに今、西欧諸国の影響力は見られない。しかし、その代わり、中国の属国と言ってもいいくらい政治・経済・国防を中国に頼らざる
を得なくなっている。一般の国民は中国の影響力を快く思っていない。
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