「あなたの背中が見えてきました」

 新聞、ラジオ、TV、雑誌、と連携した活動・取材・報告でした。そして、何よりも得難い経験だったのは、それこそ、斉藤茂男さんがその著作で書いた「強大な力で『正義』を押しつぶそうとするものへの闘志。それは同時代を生きる多くの人々の心の中に『長いものに巻かれるのは嫌だ』『泣き寝入りされてたまるか』『人間の尊厳を守りたいのだ』といった、ごくごく素朴でまっとうな正義の心を呼びさまし、励まし、利害打算を抜きにして、一銭にもならない『価値』を求めて身を粉にしようとする人々を生んだ。」そんな人々に出会えたことです。「おめでとう会」の後の2次会は、とてもよかったです。仕事を終えて駆けつけてくれた人もいました。そんな人達に囲まれて私は、ちょっぴり幸せでした。

斉藤さんは、『われの言葉は火と狂い』の「あとがき」の中で書いていました。
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「本文で私は、この事件の主役富士茂子さんに次ぐ準主役である渡辺倍夫さん(支援者で、茂子さんの義理の甥)のことを随所に書いた。実はこの人こそ、私に絶えず人間としての自己再生とでもいおうか、人間が人間としていちばん大事なものを喪失しないで生きていく、その契機、手がかり、発想、決意といったものを注入してくれた人だ。再審開始決定の、あの粉雪が舞った日、私は共同通信配信のなかで渡辺さんとの“歴史”にふれて、こんなふうに書いた。

 

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