地球の裏側まで行って取材活動をしている私も、韓国は本当に近くて遠い国だ。そう感じざるを得ない現実がある。
499回目のデモの取材を終えた3月6日(水)、その足でソウルから「ナヌムの家」に入る。「ナヌムの家」が建つ敷地内には、共同の生活館(1号棟、2号棟)、訪問者がビデオを見たり、話を聞いたりする研修館(3号棟)、管理事務所、「慰安婦」の実態を詳しく説明した歴史資料館がある。私の住み込み先は、生活館2号棟の1階のひと部屋を用意してもらった。おばあさんたちも各自個室である。部屋の床は、オンドルの暖房で温かい。
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2階へ上がると、一つの部屋に、おばあさんが3人集まって、おしゃべりをしていた。「ナヌムの家」の院長である尼僧の能光(ヌン=グアン)さんに、「今日から1週間、住み込むウダさんです。よろしくね」と韓国語で紹介してもらう。
初めて顔合わせをするおばあさんに対して、さすがに緊張してしまった。私は日本国籍を持ち、男で、しかも180cm
の大柄な体格である。「慰安婦」という韓国のおばあさんを目の前にして、どうしていいのか分からなかった。
「韓国の新聞社の人(男性)も取材のため一週間泊まり込んだことがありますよ。言葉に不自由しない彼でさえ苦労したと聞いています。
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