ジュネーブで2000年6月、国連社会開発特別総会が開かれた。そこで決議されたのは、2015年をめどに、世界で約12億人いると推定される一日1ドル以下で生活する貧しい人びとを半減させる、という目標であった。果たしてそれは実現可能なのか。  
 現在、「世界の経済規模は25兆米ドルに達するが、最富裕と最貧困層の割合は、1960年の30対1から、1997年には74対1に広がっている」(国連『人間開発計画報告書97年度版』)。
 世界の10大富豪の富の総計は、1330億米ドルにも達する。彼らの資産は開発途上国全体の総歳入の1.5倍にもなる。

   人々を貧困から救い出すのに必要な資金は約800億米ドル。すなわち、世界経済のおよそ0.3%である。それは世界の7大富豪の資産 ─ 1995年の世界の軍事費の10%とほぼ同額だといわれる。
 貧困を生み出す構造は全世界共通ではないかと、ふと思った。フィリピンのスモーキンバレーの現場に初めて足を踏み入れ、なんだか、中米と東南アジアが一つにつながったように感じた。そう、ここ「ラテンアジア」と呼ばれるフィリピンで、ごみ捨て場で生きる人びとを目の前にして、貧困の現象の裏側に何かある。そう感じた。 (つづく)
   


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