人は、他者との関係性の中から自己の存在位置を見いだすものだ。私が彼に会いに行ったのは、なにか運命づけられていたからなのか。それともただの偶然の出会いなのか。
別れの前夜、彼は私に、自分の親が名付けた本名と連絡先を教えてくれた。
その連絡先に、私は返信用の封筒を入れて手紙を送ったのだ。「今度はいつ来る。また色々と話がしたい。例の件は、やっぱり無理だったよ」。返信の手紙には、2人で交わした話の結果が簡潔に書かれていた。
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その意味することを思うと、ちょっと考え込んでしまった。
この同じ地球上に、同じ時間を共有しながら、異なった状況の人たちがたくさんいる。「もし、私が日本でなくビルマのカレンに生まれていたら・・・」。そう感じるのは、私のおごりであり、傍観者の立場を明瞭にあらわしているにすぎない。しかし、そう思わざるを得ない何かを感じる。
私とボ・ジョーとの間には、どんな「縁」がこれから続くのだろうか。
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