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[第13節] 外国人選手

外国人選手にとって「外国人枠」「移籍金」「ビジネス」といったいろいろな要素が絡み合った状況でプレーすることは、通常のプレッシャーよりもはるかに大きいものを背負っていることになる。しかしそれ以上に、生身の人間であるサッカー選手本人にとって、直面する壁は「言葉」の問題だろう。全くの異国の地での生活において、「言葉」の不自由は精神的にも不安定を及ぼし、プレーにも影響しかねない。しかし、以前本誌のインタビューで石田は『どこの国に行ってもサッカーはサッカー。多少「言葉」ができなくてもサッカーはできる』と言っていた。確かに、ストイコビッチやストイチコフが、日本語を話せたとは思えない。実際、現日本代表監督のジーコが日本語で記者会見に臨んだ姿は一度も見たことがない。でも活躍し、結果を残した。つまりここで言えることは、異文化でのコミュニケーション能力は「言葉」ではなく、プレーでカバーできるということだ。つまり、「言葉」の問題ではなく、サッカーの本質的な能力が問われることなのだろう。