前出のボスマン判決によって、EU域内のリーグでは「外国人枠」が撤廃され、多国籍化が進むことになった。同じく同判決で他のクラブへの移籍について、クラブ側は契約期間中しか「移籍金」を請求できないといった判決が下されたことによって、選手としてはクラブとの契約が終了すれば、移籍は自由に行えるようになった。
「移籍金」とは、所属しているクラブから別のクラブに移る時に発生する金額のことで、サッカーに限らずプロスポーツにおいて、選手が移籍する際に移籍先から移籍元へ支払われる対価である。要は、クラブ同士の取引金額のことである。この「移籍金」は、選手にとって国が違っても、どこでプレーすることになっても発生するもので、クラブ側にとってもその選手が外国人でも、そうでなくても生じるものである。サッカーの世界では、この「移籍金」は違約金の意味合いが強い。契約したクラブと契約期間が満了するまで在籍した場合はこの「移籍金」が発生しないが、もし契約期間中に移籍することになれば「移籍金」は発生する。
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