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【パースエクスプレス・マガジン】第49回 Parkour(パルクール)前編

現在、世界中で話題になっているスポーツ、Parkour(パルクール)。皆さん、ご存知ですか?今回と次回の2回に渡って、Parkourを通してのエクササイズをご紹介します。今回は、そのParkourをするための基本的な動きの3つをお届けします。アクロバッティックな動作に挑戦することになりますが、危険は回避して安全に行って下さい。


 パルクールとは、『走る・跳ぶ・登る』といった移動に重点を置く動作を通じて、心身を鍛えるスポーツ(運動方法)です。フランスの障害物コース形式の軍事訓練から発展して生まれたこのスポーツは、自分の身体能力だけで障害物があるコースを滑らかに素早く通り抜けるため、『走る・跳ぶ・登る』の基本に加えて、壁や地形を活かして『飛び移る・飛び降りる・回転して受け身をとる』といったダイナミックな動作も繰り返し行われます。
 
 
パルクールでは本質的に他者と競う概念はなく、どのような環境でも自由に、かつ機能的に動けるようになることを前提として、実践場所に条件はなく、街中や公園、森や岩場などいかなる環境もスポットになります。ただ、一見するとアクションスポーツやエクストリームスポーツと見られがちですが、危険を回避し安全に実践を行うにあたっての精神の鍛錬、リスクコントロールが重要とされているスポーツです。
情報元:日本パルクール協会(https://parkour.jp/about-parkour)
 

ロールスタンディング
♦エクササイズの目安 :10回×3セット

 
スクワットの状態からおしりを地面に着け、後ろへだるまのように転がります。そして、再び起き上がるようにして元の位置に戻ります。Parkourの「回転して受け身をとる」の動作の練習になります。

転がる際には地面に障害物がないことを確認しましょう。

 


 

 
 

サイドプランクツイスト
♦エクササイズの目安 :10往復×3セット

 
横向きの状態で片手を地面に着き、地面側になる足を身体の下で前後に大きくスイングさせながらバランスを保ちます。Parkourの「障害物を飛び越える」動作の練習になります。

もう一方の腕でバランスをとりながら行いましょう。

 
 

ロングジャンプ
♦エクササイズの目安 :計10回

 
直立の姿勢から勢いをつけてなるべく遠くにジャンプする立ち幅跳びを行います。Parkourの「飛び降りて着地」の動作の練習になります。

着地の際に膝をしっかり使って衝撃を抑えましょう。

 
 

 

【前島イズム(1)】
〈今月のヒント〉
そもそも「Parkour」って?

いろいろな運動要素を組み合わせたスポーツの一つで、持久力や瞬発力、バランス感覚を養うことことができます。特に、子どもたちは楽しみながら、危険回避能力を身につける最適のスポーツのひとつと言えるでしょう。
西オーストラリア州体操協会では、このパルクールに近い運動方法を英国の器械体操の流れを汲む「FreeG」という名称で奨励しています。体操やパルクールとのコンビネーションで動作鍛錬となるフリースポーツとして位置付けています。情報元:Gymnastics Australia(https://freeg.org.au/FreeG)

 

【前島イズム(2)】
〈今月の出来事〉
本誌連載丸4年を通じて

 当コーナーの連載を担当させて頂き、お陰様で5年目に突入することができました。今までご愛読頂きました読者の皆さんにお礼申し上げます。さて、4年目の1年間を振り返ると、個人的には日本からの体操チームの合宿をコーディネートしたり、コーチングのライセンスを取得したりなど、具体的に成果が現れた一年でした。これからも読者の皆さんには楽しんでいただけるようなエクササイズを紹介できればと思っています。今後ともよろしくお願い致します。
 

 
▼このコーナーでは読者の皆さんからのエクササイズに関する疑問や質問をお待ちしています。
 
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前島 一貴 - Kazutaka Maejima

前島 一貴 - Kazutaka Maejima

1986年東京都出身。9歳の時に体操競技と出会い、25歳で第一線を退くまで体操一筋。中学生の時には体操種目の床で日本一に。名門日本体育大学の体操部ではキャプテンを務めた。2015年5月の西豪州体操チャンピオンシップで見事優勝。現在、体操クラブでコーチとして子ども達に体操を教える。パーソナルトレーナー有資格者。







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