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【パースエクスプレス・マガジン】今月のなやみちゃん「不妊」


 
オーストラリアで生活することで日本では予期しなかったケガをしたり、病気になったりすることもありますよね。もちろん、そんな時は病院に駆け込むこともあるかと思いますが、英語の診察やカウンセリングで言葉の壁を感じたことのある方も少なくないはずです。このコーナーでは、パース在住の「なやみちゃん」の病気やけがを医師の診察の前に専門家が日本語でアドバイスを行います。

  私が日本語でご案内致します。
日本語医療センター/マネージャー 千綿 真美さん
〈日本語医療センター〉日本人通訳が常勤し、医師の診察を受けられる。また、海外旅行傷害保険でキャッシュレス・サービスも提供している。

 

 

ケース15: 今月のなやみちゃん「不妊」

 

  なやみちゃん、今月は“どうなさいましたか?”具合が悪そうですが、お医者さんの診察の前にお話を聞きしましょう。

 

 
子どもが大好きで、将来は家族を作りたいと思っています。最近、不妊症という言葉よく耳にしますが…。

 

  ドクターの判断にもよりますが、一般的には避妊せずに定期的な性交渉を持っているのに1年以上経過しても妊娠しないとなれば、不妊症を疑って検査が始められます。オーストラリアでも不妊の問題を抱える人は非常に多く、不妊治療も積極的に行われています。

 

 
1年以上ですか。1年は思っていた以上にに長いと思いました。もっと早く疑った方が良いのでは?

 

  人にもよりますが、35才以上の女性、あるいは月経異常や子宮筋腫、子宮内膜症などがある女性、過去にクラミジアや淋病などの性感染症、または骨盤腹膜炎にかかったことのある女性の場合などは、6ケ月性交渉をもっても妊娠しないようであれば、早めにドクターに相談されることをお薦めされています。

 

 
そうですか。オーストラリアではどのように検査が行われますか?

 

  大抵の場合、初めの検査はGP(一般医)でもできます。いきなり不妊の専門医へかかる必要はありません。女性の場合は、まず血液検査で様々なホルモンの状態を調べます。また超音波検査(エコー)で子宮や卵巣など骨盤内に異常がないかどうかも調べます。

 

 
もちろん、相手の男性も検査しますよね?

 

  はい、男性では精液検査で精子の量、濃度や形態、運動率などに加え、ホルモンに関して血液検査をすることもあります。男性の中には検査に抵抗のある方もいるようですが、不妊症は女性だけの問題ではありません。男性に問題があることもよくあります。

 

 
分かりました。それで、検査で異常が見られた場合は?

 

  基本検査で異常が特に見つからなければ、性交渉を持つタイミングについてアドバイスを受け、しばらく様子を見ることもあります。しかし異常があればもちろんですが、異常がなくても35〜40才以上であれば体外受精のオプションを見据えて早めに専門医への紹介となることがほとんどです。不妊治療は大抵長期間に渡り、また双方に大きなストレスのかかるものです。パートナー同士が同じ気持ちでサポートし合っていくことがとても大切になります。

 

  では、なやみちゃん、通訳を致しますのでお医者さんに診てもらうため、一緒に診察室へ行きましょう。

 

【情報提供】
日本語医療センター
予約から診察、そして診察後のサポートも全て日本人スタッフが対応。医師の診察には日本人通訳が付き添い、日本語で安心して受診できる。海外旅行傷害保険加入者は医療費、通訳、薬や検査などの費用を全てキャッシュレスで受けられる(但し保険適応外ケースもあり)。

パース 日本語フリーダイヤル(予約):1800-777-313 
電話:08 9486 4733 
一般診察予約受付時間:月~金曜日8am~17pm 土曜日9am~12pm
住所:Level 1, 713 Hay St. Perth WA 6000 (Perth Medical Centre内) 
ウェブサイト:www.nihongoiryocentre.com.au







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