10月12日、パースエクスプレス・ウェブサイトのアクセス数が急に跳ね上がった！「何だ～？！サーバーに何か異変でも？！」と思い調べると、その日のページビューがいつもの5倍！調べを進めるとその原因は、特定ページへのアクセスだった。その特定ページとは？！
2020年10月12日、日本の各新聞社などのオンラインニュースで一斉に『マチュピチュ“独占”』といった見出しのニュースが流れた。そこには『新型コロナウイルスの影響で南米ペルーの世界遺産“マチュピチュ”が閉鎖されていたが、特別な許可を得て閉鎖以来、最初の観光客は邦人男性』といった内容の記事だった。
そして、その邦人男性とは『奈良市のボクシングトレーナー片山慈英士さん』と。「あーーー、片山さん！」以前、パースエクスプレスでも紹介した、片山慈英士さんだった！
そこで、5倍の原因はというと、2019年4月に「徒然パースの生活日誌」のコーナーで片山さんを紹介したページへのアクセスだった！おそらく、各新聞社のオンラインニュースを見て、パースエクスプレスの片山さんのページに多くのネットユーザーが流れたと思われる。
＜パースエクスプレスで当時紹介した片山さんの記事「徒然パースの生活日誌」＞
それにしても、片山さんのニュースはパースエクスプレス編集部もビックリ！早速、片山さんに連絡を取ると「ご無沙汰しています！」の返信。そして「そうなんです。いろいろと大事になっているみたいで 笑」と。
＜片山さんを報じた各新聞社などのオンラインニュースの一部。中日新聞、西日本新聞、産経新聞、Yahoo、CNNのウェブサイトから＞
通信社ベースの各新聞社の記事の要約は以下の通り。
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片山さんは、3月14日に南米ペルーの世界遺産“マチュピチュ”を観光するため麓の村に入ったが、翌日の15日に新型コロナウイルスの影響で国家緊急事態令が発表され、遺跡閉鎖と移動制限に遭ってしまい、観光はもちろんできず、その麓の村で足止めされたまま200日以上を過ごした片山さん。しかし10月10日、ペルー政府より遺跡訪問を特別に認められ、唯一の観光客として世界遺産を“独占”することになった。
足止めされた麓の街では、地元の子どもたちのためにボクシング教室を開くなど住民らとも親しくなった片山さん。その様子が地元紙で報じられ、片山さんの境遇を知ったペルー政府が特別にマチュピチュ入場の許可を出したという。訪問にはカメラマンやマチュピチュの管理責任者が同行し、片山さんは世界遺産の絶景をほぼ独り占めすることになった。
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＜南米ペルーの世界遺産“マチュピチュ”を独占した片山さん。政府関係者と無人の“マチュピチュ”との記念撮影（写真は共に片山さんから提供）＞
さて、2019年4月にパースエクスプレスが取材した時、片山さんは「世界を見たい！」と話していた。その出発点がパースだった。実際、パースを発った後、世界を巡りながら南米へ行き、有言実行の旅を続けて現在はペルーにいる。片山さんに今回の“独占”について伺うと「マチュピチュには行けないと思っていました。今回、観光ができたことで多くの人の協力に感謝しています」と。
そして、“プロボクサー”と“世界を見る”の選択で後者を選び、日本を出て世界を旅しながら「選手としてではなくトレーナーとして、世界一になることが今の目標です。今までの経験を活かして“あのトレーナーの教え方が1番わかりやすい”、“1番痩せる”、“1番楽しい”と思ってもらえるように日本に帰っても毎日新しい知識を身に付け、指導法も研究し続けたいと思っています！2年以内に自分のボクシングジムをオープンさせることが僕の夢です！」と片山さん。今回のマチュピチュ“独占”も唯一だったが、今後も“唯一”を求めて残りの旅、そして日本での夢の実現へと突き進む。
＜片山慈英士（かたやまじぇしー）プロフィール＞
高校でボクシングを始め、ボクシング特待生で大学に進学。大学卒業後はプロボクサーの道に進むことも考えたが、「ボクシングだけのそれまでの人生から一転して、“世界を見てみよう”」と日本を飛び出した片山さん。父方の祖父がトリニダード・トバゴ人で、その祖父の国への訪問も目的の一つだった。そして、“世界を見る”出発点はオーストラリア。その際にパースエクスプレスの取材を受ける。オーストラリアを後にした片山さんはアジア諸国を周り、アフリカ大陸やアメリカ大陸を横断し、南米へ。その南米ペルーに入国した2020年3月に新型コロナウイルスの影響で国家緊急事態令の移動制限に遭ってしまい足止めとなったが、奇跡を起こして今回の世界遺産マチュピチュ“独占”となった。
片山さんのインスタグラムアカウント：jessekatayama
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