
ラリーのマシンに乗車するクルーは二人一組。運転するドライバーに対し、コ・ドライバーは(もう一人のドライバーという意味)別名ナビゲーターともいい、ドライバーに行く先を指示したり、タイムアタック区間にはドライバーがより速く走るためのペースノートを読み上げたりする、ナビゲーション業務を行う。

直訳は観客。ラリーを観戦する人たちのことも、特にspectator(スペクテイター)と呼ぶ。ラリーのスペクテイターは熱狂的な人が多く、カントリーサイドの林道コースでも木によじ登って見たり、ホコリ除けのマスクを持参したり、マシンが来るまでの間にコースサイドでにわかBBQを楽しむなど、それぞれの「スペクテイターエンジョイ術」を持っている!?

Special Stageの略で、クローズされたタイムアタック(速く走った者が勝ち)が行われる区間のことを言う。ラリーASには3日間で21のSSが設定されており、すべてのSSのタイムの合計で順位を決める。SSからSSまでの移動区間のことは「リエゾン」といい、この区間は一般公道が使われるので、交通法規に従って移動しなければならない。ラリーイベント期間中は、特にリエゾンでのスピードチェックが厳しくなっているので、スペクテイターもスピードオーバーには要注意だ。

ほとんどのSSが林道などを使って行われるのに対し、よりスペクテイターにアピールするために演出されたSS。WRC初のスーパーSSを始めたのは、ラリーASなのだとか。通常一台ずつ走行するラリーだが、スーパーSSは2台同時走行で行われるため、よりエキサイティングな走りが見られること間違いなし。ラリーASのスーパーSSが行われるのは、もちろんラングレーパークだ。
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WRCのイベントは通常、3日間かけて行われる。その1日分をレグといい、1日目のレグはレグ1、2日目、3日目がレグ2、レグ3となる。ラリーASの場合、オープニングの11月1日の夕方にSSが1本だけ(ラングレーパークのスーパーSS)行われるので、このSSから11月2日の最終SSまで(再びラングレーパークのスーパーSS)がレグ1となる。

Head Quartersの略で、ラリーの本部のこと。ラリーASのHQはシェラトンホテルに設置され、コンペティターの受付やリザルトの集計などが行われる。ラリー期間中はシェラトンホテルのロビーに集計結果が張り出され、ラリーグッズのショップもオープンするから、ぜひ一度出かけてみたい。

ラリー期間中は、HQやSSのそばに設置されるリザルトセンターで、途中結果を知ることができる。通常ラリーのリザルトには、そのSSのみのタイム順位と、それまでのSSを総計したオーバーオールのタイムが並んで表示されている。

ラリーの場合のサービスとは、SSの合間に設定されるマシンのメンテナンスの時間のことを言う。設定されるサービスタイムはたいてい10分か20分程度で、この時間を過ぎるとペナルティが課せられる。サービスタイム以外にマシンにさわれるのはドライバーとコ・ドライバーだけ。
ラリーオープニングの日の午前中には車検が行われ、安全装備が完全に装着されているか、車両変更は規則に合っているかどうかなどのチェックが行われる。車検後、マシンはパルクフェルメという車両保管場所で保管される。ここでは、クルーすらもマシンに触ることはできない。車検後だけでなく、各レグ終了後は、毎晩マシンはパルクフェルメで保管される。
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