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日本ではTV放映が少ないために、それほど認知度が高くないモータースポーツ、ラリー。「ラリーって、一体どんな競技なの?」せっかくオーストラリアのパースで世界トップレベルのイベントを観戦するなら、ルールのアウトラインくらいは知っておきたい。これを抑えておけば、初めてのラリー観戦でも楽しく観れること間違いなし!
サーキットで参加車両が一斉に同じコースを周回するレースとは違って、ラリーでは、クローズされた林道や市街地に設定されたタイムアタック区間(SS)を一台づつ走行する。今年のラリーオーストラリア(以下、ラリーASと略称)では、3日間で21本のSSが設定されている。主催者から与えられたルートマップに従って一般公道を移動しながら順番にSSを走り、そのタイムの合計で早いもの順に順位を決める。全ての参加車両は出走順に2分または1分間隔で1台ずつスタートするが、ラングレーパークのスーパーSSだけは2
台同時に走行する。ルートマップには、SSまでの道順のほか、「何分後までに次のSSに到着すること」というターゲットタイムが記載されており、この時間内に移動をしないとペナルティが課せられる。このチェックのために、クルーにはタイムコントロールカード(TCカード)が与えられ、到着時間やSSのタイムなどをオフィシャルが書き込む。このTCカードがすべてのリザルトの証明となり、これをなくしたら失格となってしまう。
ラリーは、全てドライバーとコ・ドライバーの二人一組がクルーとなる。コ・ドライバーは別名ナビゲーターとも言うように、メインの仕事はドライバーに方向を指示すること。ただし、SS区間でのクルーの目標は、より速く走ること。そのためにコ・ドライバーは、ドライバーが最短ライン取りのための体制をより速く整えるために、「何m先は何度位の右コーナー、その次に何mのストレート」というような「ペースノート」を読み上げる。このペースノートを作るために、クルーはイベント前に設定されたレッキ(事前試走)期間にコースを走り、ドライバーが必要な情報を書き留める。コ・ドライバーからの情報は、ドライバーにとって命綱。クルー同士は、ヘルメットに付けられたマイクを使って、車内通信(インターコム)でコミュニケーションを取る。
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