今年で14回目を迎えるラリーASだが、1988年の第1回大会はWRCイベントとしてではなく、同じくFIAが主催するAPRC(Asia
Pacific Rally Championship)のイベントとして開催された。翌89年には、早くもWRCに昇格。以来、92年にはWRCで初めてスーパーSSをラングレーパークに設定し、テレストラのバックアップを受けて最新のコミュニケーションシステムを駆使したデータ管理システムを導入するなど、常に前衛的な改善を遂げてきた。ラリーに参戦するワークスチームの投票による“ラリーオブザイヤー”にも何度も選ばれている。ラリーASを主催するのは、WA州の観光協会とパースのイベントプロモーター・イベントコープ、そしてオーストラリアのモータースポーツ統括団体、CAMS(Confederation
of Australian Motor Sport)。商業的ショーアップと自治体のバックアップ、モータースポーツ専門団体による的確なイベント管理という理想的なタッグにより、WA州にもたらされる利益は年間20万ドルにも上り、このイベントの模様は国内外のメディアを通じて、延べ48億人に伝えられる。
ラリーASの名物のひとつが、スーパーSS。ここ数年はラングレーパークでの開催が続いているが、過去には、リッチモンド・レースウェイ、ナローブリッジ、ホワイトマン・パーク、フリーマントルのビクトリア埠頭、ノースブリッジ、カーティン大学のグラウンド、バーズウッドなど、パースの周辺各所で開催され、その度に熱い戦いが繰り広げられてきた。
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