Q:
オーストラリア永住者です。日本に住んでいる両親を呼び寄せる方法を教えてください。
A:
オーストラリア国籍またはオーストラリア永住権を持っていてオーストラリアに住んでいれば、Balance of Family Testの条件にパスすると日本に住んでいる両親を呼び寄せるParent Visaの申請ができます。オーストラリアの年金支給年齢を超えている親を呼び寄せる場合にはAged Parent Visaになります。Parent VisaとAged Parent Visaは申請費用が違うこと以外大きな違いはないので、今回はParent Visaについて説明します。
【Balance of Family Test】
オーストラリアに居住しているオーストラリア永住者が自分の親を呼び寄せるために必要不可欠なのは、Balance of Family Testの条件にパスすることです。Balance of Family Testの条件にパスするには、Parent Visaに申請する時に呼び寄せられる親の子ども(質問者とその兄弟姉妹)の半数以上がオーストラリアに永住していることが必要になります。ご相談のケースでは、兄弟姉妹がいない、または質問者を含めた2兄弟姉妹の場合でもBalance of Family Testの条件にパスできます。もしも3人目の兄弟姉妹がいる場合には、少なくとも2人がオーストラリアに永住していないとBalance of Family Testの条件にパスできません。もし3人兄弟姉妹で質問者のみが永住し、他の2人のうち一人が学生ビザなどのTemporary Visaでオーストラリアに居住している場合には、その一人はオーストラリアに入国する前に居住していた国が在住場所としてカウントされます。
【Assurance of Support(AoS)】
Balance of Family Testにパスしたら、次はAssurance of Support(AoS)が必要になります。これは、呼び寄せる親の社会保障に関わる費用を呼び寄せる子どもが保証するものです。保証人として要件を満たすには、過去2年の年収の証明、Bank Guaranteeの支払いが必要になります。呼び寄せる本人が満たせない場合には、パートナーなど別の人が保証人になることができます。
【Waiting Period】
Parent VisaのWaiting Periodは現在30年程度と言われています。Parent Visaを申請してもBridging Visaはおりませんので、Waitingの期間にオーストラリアに滞在するには何かしらのビザが必要で永住はできません。
【Contributory Parent Visa】
申請費用が高くなりますが、Contributory Parent Visaを申請するとWaiting periodが大幅に短くなります。現在、3~4年程度となっています。通常はBridging Visaはおりません。通常のParent Visaの申請費用が$6,010からなのに対して、Contributory Parent Visaは5年間有効な一時滞在ビザで$31,670から、永住ビザで$47,370からになっています。一時滞在ビザを取得した後に永住ビザを取得すると永住ビザの申請料が安くなり、結果として分割払いしたような形になります。
今回のご質問のケースに関しても、まずはビザの専門家にご相談することをお勧めします。
ビザのことで疑問に思うこと・悩んでいることなどありませんか?このコーナーでは、読者の皆さんからの疑問・質問を募集しています。
Email : info@theperthexpress.com.au
件名:ビザと移住係
鈴木 竜一郎
Japan Australia Settlements代表
1987年、 早稲田大学商学部卒業。 2000年にカーティン工科大学MBA卒業後、 2001年にエディスコーワン大学会計学修士卒業。
□ 登録税務代理人:25479352
□ 登録移民申請代理人: MARN 1173457
□ ファイナンシャルアドバイザー(AFP)