【前回までのあらすじ】
沢田百々子、45歳。百々子にストーカー行為をはたらいた恩田正平と15年ぶりのサンフランシスコでニアミスする。そして正平の妻は友人のRisaだった。百々子は気を失い、病院に運ばれる。
沢田百々子、45歳。百々子にストーカー行為をはたらいた恩田正平と15年ぶりのサンフランシスコでニアミスする。そして正平の妻は友人のRisaだった。百々子は気を失い、病院に運ばれる。
第27走者
筆者:たつ
百々子は病院で、不安障害と診断された。今すぐに日本に帰りたいけど、身体がいうことをきかない。医者は、薬物治療で様子をみて、自由に身体が動くようになってから日本に帰国して再度、どんな治療が望ましいか検討した方が良いと言っている。
「サンフランシスコから出たい」と天井に向かって何度言い投げたことだろうか。でも、病室から出たくない。この病室と飛行機の座席が一つドアを隔ててつながっていたら、なんて幸せか。それを言うなら、その扉が日本の実家の玄関だったら。。。。
目を覚ました時、真っ赤なバラの花束をもった看護師さんが立っていた。「お見舞いの花よ。誰からかしらね。カードも…」と花束の真ん中に刺さって折りたたまれた小さなカードを取って、手渡ししてくれた。「花瓶に生けるね」と言って、看護師さんは部屋を出た。手に収まったカード、そしてその花束が誰からなのか、百々子には一瞬のうちにわかった。
第28走者へ続く
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