西オーストラリア州政府は、まだまだ続くコロナ禍中でもパースCBD(パース市街地中心部)で行われる「Perth City Deal」プロジェクトを9月下旬に締結させ、連邦政府や大学、地元企業と共にこのプロジェクトで州内の経済を活性化させ、雇用を創出させるなどといった構想を発表したばかりだが、そのような中、州政府は更に積極的な経済支援策を10月4日に発表した。
西オーストラリア州政府は、在西オーストラリア州全ての住宅世帯に電気料金のクレジット600ドル分を支給すると、この度公表した。これは、平均的な世帯の約4か月分の電気料金が無料になると想定されており、電気会社の「Synergy」や「Horizon Power」の100万人を超える顧客が2020年11月からの住宅用電気料金の請求書に自動的に適用されることとなる。
<電気会社の「Synergy」と「Horizon Power」のウェブサイトトップページから>
マーク・マガウワン西オーストラリア州首相は、「この“全世帯600ドル分クレジット”の予算は、1990年代初頭から30年におよぶベルグループ訴訟(※)の和解金によってまかなわれ、これらの資金が西オーストラリア州州民に直接還元されることは、新型コロナウイルスによる経済復興の一環として利益をもたらすと考えられる。そして、これらの支援金が経済的救済と共に、西オーストラリア州のビジネスのサポートとなれば幸いだ。」と述べている。
(※)ベルグループ訴訟(Bell Group Collaps)とは、西オーストラリア州における当時最大規模の企業、ベルグループの崩壊に起因する1990年初頭から長きに渡って続く訴訟のこと。オーストラリアでも当時著名な実業家、Alan Bondに買収されたベルグループは1991年に崩壊。西オーストラリア州政府はベルグループの株式を保有していたが、他の債権者との和解に達し、その際に和解金が発生していた。
(情報元:ABC News/Mark McGowan Facebook/10月4日)
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