K氏の言動からは、いらだちをヒシヒシと感じる。一見豊かになった日本で、その贅沢な状態に疑問を持たず、自分のよって立つ足元を見ることをしないで「平和活動」をする人に向けられている。戦争や貧困は、確かに悪い。今、平和活動に
NO!!と言うには勇気がいる。メディアの流す断片的な映像情報を基に正論を唱える人々が増えているようだ。
映像とは、自分の場合、写真である。
沢木耕太郎氏のエッセイに「放浪と帰還 藤原新也」というのがある。題名のとおり、写真家・藤原新也氏について書いた一文である。その冒頭に、「写真家の役割には明らかに2つのものがある。ひとつは、人が『見たことのないもの』を見せることであり、他のひとつは、人に『見えないもの』を見させることである。」
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沢木氏は、秘境に行って、物珍しいモノを撮すのは可能だが、写し取られた現象の背景を明らかにするのは難しいと言っている。沢木氏によると、藤原氏には後者の能力があるらしい。
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