「どうやって生活しているのだろう。」 by 宇田有三 

  「軍事政権と聞いていたから、もっと緊張した雰囲気だと思っていた。でも車は多いし、町は賑やかでモノが溢れ、しかも全然危険を感じられない」と。

 そう。それがまず間違いない印象であろう。10年近くこの国の中に通っている私でさえ、同じように感じる。また、首都や地方を移動した時に、ラテンアメリカで感じたような一般犯罪の危険を感じたことは全くない。 観光客の移動する町中で軍を象徴する兵士の姿を目にすることも滅多にない。

 「確かにビルマ人は親切だし、町の中は平和。でもなあ、200ドルの両替にはまいるよな。たった1週間しか滞在しないのに。そんなに必要ないよ。両替しようにもレートが悪いしなあ」
 そう、一部の観光客、特にバックパッカーには入国時の強制両替は評判が悪い。ビルマ入国時には、ビジネスビザや宗教ビザを除いて、

  200ドル(US)をFEC(Foreign Exchage Currency)という特別紙幣(1・5・10・20ドル札の4種類)に両替をしなくてはならない。名目上は、1FECが1(US)ドルである。ホテルや外国人向けの鉄道・バスの支払いはFECか、ドル払いとなる。しかし、市中での生活や買い物は、ドルよりもチャットでの支出が現実である。
ローカルの人が使うバスなどももちろん、チャット払い。外国人向けの長距離バスでも場合によってはチャット払いがオーケーの時もある。ビルマ国内の経済は、事実上チャットかドルかである。FECを使う人はほとんどいない。
 入国時に手に入れたFECは市中でチャットに両替することになる。しかし、町の中では、1FECは1(US)ドルで替えてくれないのだ。1ドル=1000Kよりも100Kもレートが悪い900Kでしか両替してくれない。FECの評判が悪い所以である。
   


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