「どうやって生活しているのだろう。」 by 宇田有三 

 喫茶店でコーヒーや紅茶を飲むと、1杯100K。例外的に安いのは、市中を走るバスだろうか。1回の乗車で20K。
 公務員には特別の恩恵がある。電話の設置権利を優先的に受けたり、車を買う権利を持つことができる。ちなみに、電話を設置する為には、US4000ドル位必要と聞いた。携帯電話を手に入れるには、公式ルートで4000ドル、ブローカーを通しても2000ドルはかかる。また、公務員には、お米や食油、バスチケットの配給がある。公務員たちは、これらの恩恵的な権利や配給を市中で一般の人に売ることによって生活を成り立たせている。
 商売をして稼いでいる人は誰でも、電話や車が欲しいものである。しかし、それでも公務員の月5000Kの給料では、生活は楽ではない。それゆえアルバイトに精を出すことになる。私がよくお世話になる役所の出勤時間は10時過ぎてから、しかも夕方4時前には役所を後にする人も多い。

 しかし、公務員に比べて、一般市民、特に家庭を持っている人々は、生活が極端に苦しい。公務員などの恩恵がないからである。それでもビルマの人々は何とか生き抜いている。
  どうやって? それが不思議なのである。

 ビルマは、軍事政権の国である。国民の経済的な発展を考えて国が治められている訳ではない。

   


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