「ビルマという国−その1」

 ビルマに入って数ヶ月が過ぎた。
 これからしばらく東南アジアの西端に位置する同国についての話を続ける。ビルマは、東南アジア地域で最後に残った軍事政権の国である。そこで、人びとはどのような生活を送っているのだろうか。反政府活動は、辺境の諸民族以外にも存在し続けるのか(1996年を最後に、首都での大規模なデモはなくなったとされている)。ほとんど伝えられることのない世界一古い内戦は、これからも続くのだろうか。
 ところで、私は「ビルマ」という国を「ミャンマー」とは呼ばない。おそらく、日本のメディアの多くは、同国を呼ぶとき、ミャンマーという国名を使っている。ところが、東南アジアや欧米メディアの多くは、未だに「ビルマ(Burma)」という国名を使っている。


私も今のところ、幾つかの例外を除いて、ビルマと使い続けている。それはなぜか。
 
現在の軍事政権は1988年、クーデターによって今の地位を武力によって手に入れた。自らの権力に正当性がないまま、勝手に国名を変えたのだ。
 


This site is developed and maintained by The Perth Express. A.C.N. 058 608 281
Copyright (c) The Perth Express. All Reserved.