フィリピンでは、メトロマニラ郊外のケソン市に3週間滞在した。1泊約680ペソ(約1700円)、こざっぱりとした連れ込みホテルに泊まった。全国チェーンのこのホテルは、ケーブルテレビ完備、24時間のルームサービス、さらに24時間熱いシャワーを売り物にする、新しいタイプのホテルである。唯一の問題は、治安のあまり良くないところに位置していることだ。
ホテル前の幹線は、朝7時を過ぎると渋滞が始まり、排ガスの刺激で目も開けてられない。自家用車やバスがひしめき合い、クラクションの音は耳をつんざく。さらに、ジープの後部を改造した、小回りの利くジプニーは、信号待ちしている車の列に割り込み、渋滞に拍車をかける。
|
|
排ガスと喧噪が充満する下町風景である。そんな下町のショッピングセンター街をうろうろ歩いていると、ふと、違和感を感じることがあった。
あれ、ここは中米のグアテマラではないのか、と。 |