Japan Australia Information Link Media パースエクスプレス

[第5節] 現代サッカーとビジネス

最初に断っておくが、本新連載ではパースにいる石田博行ではなく、サッカー選手の石田博行にスポットをあてる。

「プロサッカー選手でパース・グローリーに所属する石田博行」と言うより「パース・グローリーに所属するプロサッカー選手の石田博行」といった方が相応しい。サッカークラブがあり、そのクラブに所属し、そのクラブから給料が支給されるから、石田はプロ選手なのである。つまり、クラブがあるからプロのサッカー選手は存在し、エンターテイメントとしてのサッカーを観客に観せることができるのである。

従来、サッカークラブの収入源は、入場料金とスポンサー収入、そしてテレビ放映権料の3つがメインとなっていた。実際、ヨーロッパのサッカークラブでは、この3つの柱を基にクラブを運営してきたが、経営状態は楽なものではなかった。しかし、1990年代に衛星放送の影響によりテレビの多チャンネル化が進み、テレビ局間での熾烈なシェア争いが繰り広げられるようになった。