気がつくとチャーリーが立っていました。
「MORIO、おまえ、ちょっと、ツラかせよ。」
チャーリーは近くの公園に僕を連れて行きました。
「MORIO、おまえ、いいから、最初から全部話してみろ。」
僕は、MADISONと過ごしたあの夜のことをできるだけ詳しくチャーリーに話して聞かせました。聞き終わると、ゆっくりと煙草を燻らせていたチャーリーが言いました。
「MORIO、悪いことは言わない。そのMADISONとかいう女のことは忘れろ。」
「どうして?」
「どうしてかわからんが、俺の経験からすると、そいつは おまえにはちょっと荷が重い気がする。」
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「一体、僕のどこが、足りないんだよ? な、チャーリー、
頼むから教えてくれよ。」
チャーリーは吸い終わった煙草を投げ捨てると、ゆっくりと僕を振り返りながら答えました。
「MORIO、そいつは、そのMADISONとかいうねえちゃんはたぶんジャンキーだよ。」
「ジャンキー?」
「ああ、俺もこんな店でバーテンなんかしてるから、そういう話にはピンとくるんだが、まず、間違いねえな。」
「チャーリー…。」
「なんだよ。」
「どうしてジャンキーだと、惚れちゃいけないんだよ?」
「MORIO、おまえ、それ“マジ”で俺に聞いてんのか?」
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