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Barefoot in the Creek

 
第4章 新生活への落ち着き

 両親が集団開拓地に到着した時には、すでにくじ引きによる土地の分配は終わっていた。しかし最初に割り当てられた土地を開拓するのに必要な労力を使わず、両親は初期の開拓者が立ち退いた後の野営地に容易に移ることができた。大抵の場合、家族が、ある場所に落ち着いたら、そこから動くことを嫌がったものだ。身を粉にして働いた土地にはすぐに強い愛着が芽生える。だが、そこは街から数キロ離れているという点を除けば、土地の品質を比べても以前住んでいたところとそれほどの違いはなかった。

 

川辺の土地が有利だと言う者もいたが、かたや洪水の危険性を訴える者もいた。