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パース日本国総領事公邸で230人が参列した「2023年天皇誕生日祝賀レセプション」



 
昨年は、新型コロナウイルス感染防止策のために急きょ開催が中止されたパースでの天皇誕生日祝賀レセプション(Celebration of the Birthday of His Majesty the Emperor of Japan)だったが、今年2023年は2月16日、230人以上の来場者のもと在パース日本国総領事公邸にて盛大に催された。

協力・情報提供・一部写真提供:在パース日本国総領事館
 


両国の国歌斉唱後、まず内藤康司在パース日本国総領事がスピーチの冒頭で、2月23日で63才になった天皇陛下の誕生の祝賀を申し上げ、そして政治と経済、文化面など多岐に渡り西豪州と日本とはより密接な関係を構築してきていると挨拶した。次に、マーク・マガウワン(Mark McGowan)西豪州首相は、今年1月に訪日し、磯崎仁彦内閣官房副長官や西村康稔経産大臣と再会したことや、今年10月にパースー成田直行便を再就航する全日本空輸(ANA)の井上慎一社長とも会談したことを報告し、西豪州の日本とのパートナーシップ強化が進展していることを報告した。

続いて、リビィ・メタム(Libby Mettam)西豪州自由党党首も祝賀挨拶を述べた後、パースを拠点に和太鼓を中心としたアンサンブル楽団の太鼓音(Taiko On)による演奏が行われ、レセプションの最後には、令和4年度外務大臣表彰授賞式も行われた。受賞した西豪州盆栽協会(The Bonsai Society of Western Australia Inc.)の会長、ダイアン・ブックアウト(Dianne Boekhout)氏には内藤総領事から表彰状が授与された。

当レセプションでは、福島県および沖縄県の紹介ブースが設置され、各県の観光名所のパンフレットや、福島県では桃ジュース、沖縄県では泡盛等の特産品の試飲も行われ、アンバサダーの方たちが郷土の魅力を来場者の人たちに伝えた。その他、トヨタ自動車オーストラリア(Toyota Motor Corporation Australia Ltd.)からの水素燃料電池自動車のMIRAI(ミライ)が公邸内に展示された。

 


(写真上)
5月下旬に予定されているQuad(日米豪印戦略対話/Quadrilateral Security Dialogue。シドニーで開催予定)の議長国としての豪州。また、G7広島サミット(5月19日から開催予定)のホスト国、日本。2023年は両国共に主導権を発揮していく立場にある、とスピーチした内藤総領事。

(写真下)
新国王チャールズ3世即位の英国、そして豪州と西豪州の繫栄、また日本との友好関係に感謝の意を捧げ、乾杯の音頭を取り、スピーチは締め括られた。

 


(写真上)
天皇陛下の誕生日への祝意を述べた後、昨年10月の岸田首相のパース訪豪、また今年1月に自身の2回目の訪日についてスピーチし、西豪州と日本とのパートナーシップが極めて重要だということを強調したマガウワン西豪州首相。

(写真下)
公邸到着後、レセプション前にトヨタMIRAIを試乗した際、アクセルを踏んだ矢先にスピードカメラがあることに気付いて冷や汗をかいたといったエピソードを話し、会場を笑い声で包んだ。

 


(写真上)
西豪州と日本との文化交流、特に当地での日本語教育やJETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業/The Japan Exchange and Teaching Programme)などの教育面において今後更なる発展を期待したいと述べたメタム西豪州自由党党首。

(写真下)
西豪州南西部のVasseの選挙区から選出されているメタム西豪州自由党党首は、Vasseエリアの中心の町バッセルトンの姉妹都市、埼玉県の杉戸市を引き合いに出し、姉妹都市提携などで築いてきた強固な関係が西豪州と日本にはあるとスピーチで言及した。

 


ステージ上で演奏された太鼓音による和太鼓の演奏。来賓のスピーチが終わり、屋外でもパフォーマンスが披露された。

 


1976年の発足以来、西豪州において盆栽の普及、盆栽作家の育成、盆栽を通じた日本文化の振興及び日豪友好親善に貢献したとして、西豪州盆栽協会へ2022年度の外務大臣表彰が授与された。当会会長のブックアウト氏に表彰状が手渡され、氏によるスピーチでは長年継続した活動を評価して頂いたと喜びを述べた。

 


コロナ禍により観光関連産業は甚大な影響を受けたが、ウィズコロナによって徐々に人流が再開し始めている中、福島県および沖縄県を来場者に紹介するブースが設置され、パースふくしまの会やパース沖縄県人会の人たちによって各地の特産品や観光名所などの情報が提供された(写真上2枚が福島県ブースにて、写真下2枚が沖縄県ブースにて)。

 

西豪州政府が進める水素プロジェクトATCO(Achieves Double Hydrogen Milestone)の一環として、昨年末に西豪州にて最初の水素自動車用の燃料ステーションが開設された。この日もその水素をエネルギーとし、走行時に温室効果ガスを排出しない水素燃料電池自動車のMIRAI(ミライ)が公邸内に展示されたが、水素自動車の製造、販売を世界でも先駆けたトヨタ自動車と西豪州との未来を描くビジョンが共有していることから今回の展示が実現した。写真は、試乗するマガウワン西豪州首相。

 


近年では最多の230人以上の来賓、来場者が出席し、レセプション本会場には収まり切れないほどだった。集合写真撮影後は、公邸料理人を中心に当地日本食店のシェフや日本酒ソムリエによって振舞われた日本食や日本酒を楽しんだ。

 
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