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【パースエクスプレス・マガジン】第68回「豪日の挑戦者達」

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世界中を席捲しつつある新型コロナウィルスはスポーツ界にも暗い影を落とし、AリーグやJリーグ共に自粛ムードになりつつあります。実際、両国ともに関わりのあるACLの日程はかなり変更され、“今後無観客で試合を行うのか?”“第三国にて開催するのか?”“もしくは開催自体を取り止めるのか?”など、どう転ぶかわからない不安定な状況になっています。暗い話題が先行してしまいましたが、今後世界中の人々が脅威に怯えることなく健やかな生活を送れるようになることを願っています。
 
さて、サッカー選手や監督は試合以外でも、いつでも「挑戦」し続けています。停滞や後退することは許されず、脚光を浴びながらも時にはあがきながら成長し、前進し続けなければならないのがサッカー選手であり、監督です。そこで、恒例の質問です。
 
 

Q 皆さんは、両国のサッカーに携わる「挑戦者」というと、誰を思い浮かべますか?

 

A 筆者は、真っ先にJ1リーグ横浜Fマリノスの監督で、オーストラリア人のアンジェ・ポステコグルー氏と、タイ代表監督の日本人、西野朗氏を思い浮かべました。

 
 
選手達が海外リーグへ活躍の場を移すことは、もはや常識として受け入れられていますが、監督が海外に行くことの方がハードルは高いと考えて、2人の監督の名前が真っ先に浮かびました。今回は独断ですが、この2人についてお話します。まず、2人の共通点は、
・サッカー選手の経験がある。
・選手時代にA代表経験がある。
・自国内プロサッカーリーグにてクラブを優勝させた経験がある。
・A代表を率いたことがある。
 
です。では、ひとりひとり見ていくとして、ポステコグルー監督は日本でセンセーショナルな印象を残すことに成功しました。監督が志すサッカーは、簡単に言えば「失点をするが、それ以上に得点をとればよい」というもので、観ていて楽しいと感じたJリーグファンは多かったはずです。そんな“ハイリスク・ハイリターン”なサッカーながら、2019年シーズンは決して前評判が高くなかったマリノスをリーグ優勝に導きました。就任直後の選手選考から、筆者は「頑固な監督」というイメージを抱いていましたが(それまでの貢献度が高かったベテラン選手を放出した際は賛否両論ありました)、オーストラリア代表で実践していたサッカーをより攻撃的にバージョンアップしたサッカーを選手たちにさせました。選手選考や戦略から傍若無人さを感じたほどでした(笑)。
 
筆者は“サッカーは結果よりも内容を重視”と思ってきた節が多分にあります。それは、国代表やクラブがいつの時代も直面してきた“スペクタクルな内容で勝つ”という究極の理想の実現とも言えます。成功をすれば後年に語られるべき存在になることを約束されるでしょう。Jリーグで魅せてくれたクオリティを維持しつつ、失点を減らすマイナーチェンジを施し、現在参加しているACLでも、昨シーズンのような内容を披露して結果を残すことができれば、より偉業が際立つことは言うまでもありません。
 
筆者は、ポステコグルー監督が理想を実現させるには、最低でもあと3シーズンは必要ではないかと予想しています。調子の波が出やすいサッカーとも言えるので、マリノスは結果に左右されることなくある程度長い目で監督の好きにさせてあげて欲しいと個人的には思います。また、ポステコグルー監督はもしかしたら欧州メジャーへの進出も視野に入れているのではないかと思います。現在の「挑戦」は過程であり、いろいろと試している期間なのかもしれませんね。
 
次に西野監督は、日本国内のガンバ大阪時代の功績が絶大です。10年間という日本では最長在任期間もさることながら、Jリーグ優勝、天皇杯優勝、ACL優勝の三冠を達成したシーズンもあり、有能な指導者でした。しかし、A代表の指導歴は2018年ロシアW杯直前にヴァイッド・ハリルホジッチ監督に代わり僅かな期間だけ就任しました。タイミングの悪さもあり、最低限の結果はもたらしましたが、監督を退任し再び日本サッカー協会で力を発揮するかと思いきや、W杯出場経験のないタイ代表監督に就任したのです。
 
それは、まさしく「挑戦」だったと思います。東南アジアの雄であるタイ代表は近年プロリーグの創設もあり、強化が急ピッチで進んでいます。Jリーグでプレーする選手も増え、先日のアジア杯でも将来両国のライバルになるポテンシャルは十分と印象付けられました。西野監督以前には、タイのクラブの指導者に何人かの日本人監督が就任していた実績もあり、また国民性が日本人と似ている部分もあり、今回の西野監督もスムーズに馴染んでいるようです。
 
先日行なわれた2020年東京オリンピック予選の大会で早速、歴史的な決勝トーナメント進出を果たし、順調な強化具合が伺えます。タイが国を挙げてサッカーを盛り上げており、かつて日本が経験したW杯への渇望を感じ、タイサッカー界が伸び盛りの良いタイミングで監督に就任したと思います。一方、環境面ではまだまだ両国に及ばない面もあるようで、代表の強化以外のコンサルティング能力が必要であり、監督の経験則がモノをいう場面がまだまだありそうです。2年間の契約期間延長も勝ち取ったようで、ガンバ大阪時代と同じように、できれば長いスパンでの強化期間が与えられればいいなと思います。ただ、西野監督に与えられたミッションはおそらく“W杯出場”だと思いますが、代表はクラブよりも結果がより優先されるので、2022年W杯予選の結果次第では更迭も十分考えられます…。西野監督の「挑戦」が報われることを期待しています。当然、豪日両国代表のW杯出場を阻むことなくですが(笑)。
 
っと言うようなことを真っ先に思い浮かべ、いろいろと思いを巡らせた今回ですが、逆に両監督の一番の相違点はポステコグルー監督が54歳、西野監督は64歳ということ。ズバリ年齢です!通常、代表監督はクラブを率いた実績を元に選考されるため、代表監督の平均年齢はクラブ監督よりも高くなっていますが、様々なプレッシャーにさらされる監督業を今後も長く続けていくためには若さは重要となります。西野監督が、ガンバ大阪時代のように今後10年間同じモチベーションを代表監督で維持することは難しいかもしれませんね。ポステコグルー監督はまだクラブの監督で、年齢的にもより大きな野望を抱き、「挑戦」を成功させる可能性が高いかもしれない、と最後に付け加えておきます。


【筆者:junchang】2010年よりサッカーについての独自の見解を自身のブログ「junchang & the MFF」に掲載。1日2万ページビューを記録することもあり、記事がlivedoor系サッカーサイト「SOCCER JOURNAL(サッカージャーナル ※現在閉鎖中)」に転載されたこともある。 ブログ:http://blog.livedoor.jp/junchang512/

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