【ジンベイザメ分布図】地図上ピンク色が生息している地域
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Q1 どこに生息しているの?
ジンベイザメが暮らすのは、世界のあたたかい海。主に赤道近辺(北緯30度から南緯30度)の、海水温度が18℃〜30℃の海域での生息が確認されています。普通は沖合いにいますが、海岸の近くでも目撃され、これまでに南アフリカやマレーシア、インドネシアなど世界の約100以上の国々で出現が報告されています。ここオーストラリアでは、主に西オーストラリアの北部やノーザンテリトリー、クイーンズランドで姿を現しています。いつ、どこに出現するのかを正確に予測することはできていませんが、 研究結果から海水の表面温度が21℃〜25℃で、冷たく養分に富んだ海流が温かくプランクトンを豊富に含む海域と混ざるところを好むことが明らかになっています。
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Q2
どのくらい深い所まで潜れるの?
最深1500m、温度4℃以下のところまで潜ることができると記録されていますが、エサのプランクトンが海面近くに多いため、通常はあまり深いところにはいません。
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Q3
どれくらいの速さで泳ぐの?
ゆっくり泳いでいるように見えますが、時速平均2 kmのスピードで、人間が一緒に泳ぎ続けるにはかなり難しい速さで泳いでいます。
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Q4
どれくらいの間生きられるの?
生存年数は正確には分かっていませんが、30年で成魚になり、寿命は100年以上になると推測されています。
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Q5
赤ちゃんの頃から大きいの?
ジンベイザメは卵胎性(子宮の中で卵がかえり、子ザメの状態で生まれる)で、成魚はとても大きいですが、生まれたての子ザメはとても小さく、体長50cm前後しかありません。1995年に台湾で捕獲されたジンベイザメの体内からは約300匹の子ザメが見つかりました。
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Q6
ジンベイザメって寝るの?
ジンベイザメは生まれてから死ぬまでずっと、止まることなく泳ぎ続けます。口を開けたまま泳ぎ、口から入った水がエラ孔へ通り過ぎる時にエラで水中の酸素を取り込んでいるので、泳ぐことを止めると呼吸ができなくなってしまうのです。夜中も寝ながら泳ぎ続けています。
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Q7
人を食べたりしないの?
ジンベイザメは非常に大人しく穏やかな性格の持ち主なので、人を襲って食べたりすることはありません。ジンベイザメは主にプランクトンや小型の甲殻類(オキアミ)、海草などを食べるため、大きな魚などが間違って口に入ってしまっても食べられずに吐き出してしまいます。
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Q8
エサを食べる時はどんな風にして食べるの?
ジンベイザメの摂食行動は独特で、サメの中でも少数派の、ろ過摂食を行います。たくさんの海水を「ガバーッ!」と口に入れ、鰓耙(さいは)にある1mmくらいの小さな網でエサだけをふるいにかけて、いらなくなった水をエラ孔から「プハーッ!」と吐き出し、口の中に残ったエサだけを「ごっくん!」と飲み込むのです。ジンベイザメの鰓耙のこのような働きは、機能的にくじらのひげ(くじらはこれでオキアミなどを濾す)に似ていると言われています。また、垂直になって立ち泳ぎをしながらエサを食べるという摂食行動も確認されています。 |