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「ドーピングとは、・禁止物質に属する物質の投与、および/また・禁止方法の行使である」(IOC医事規定より)

1秒でも速く、1mmでも高く——スポーツを志す誰もが願うもの。自己の競技能力を意図的に高めるために薬物を使用するいわゆるドーピングは、努力を続ける中で彼らの心にスッと入り込む魔物だ。確かにドーピングをすれば、体が軽くなり、力がみなぎり、誰よりも高い位置に君臨することが出来るかもしれない。しかし、その後に待っているものは、罪悪感と虚しさ、偽りの記録、そして体を蝕んでいく薬物の後遺症。冷戦時代の共産圏の国では、スタッフや監督が進んで使用を促したり、組織ぐるみで禁止薬物を選手に投与していたという。その結果、男子選手の乳房が女性並に膨らむといった副作用などが報告され、1960年のローマ大会では選手が死亡。IOCはこの事態を重く見て、オリンピック憲章にアンチ・ドーピング規定を加えた。

ドーピング検査は、競技後の入賞者に対して実施される競技会検査、事前の通知なしに無作為に行なわれる競技会外検査の2種類があり、尿の採取によってドーピングの使用をチェックする。検査の精度は高く、数ヶ月前に使用した薬物も検出される。

アスリートにとって恐怖なのは、普段使用してしまいかねない、市販の風邪薬やサプリメントなどにも禁止成分が含まれていることだ。知らず知らずのうちに飲んだ薬のために、メダル剥奪というだけでなく、選手生命を奪われることもありえる。

アテネオリンピックでは、血液採取によるドーピング検査が行なわれる。血液による検査はシドニーオリンピックでも一部の競技に限って行なわれていたが、今回は全競技が対象。新種の筋肉増強剤・テトラハイドロゲストリノンも検出可能となる。

 
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