Vol..119/2007/12
「流血のデモ鎮圧、その後」

 8月15日、燃料が最大で5倍値上がった。1988年のデモを率いた元学生グループが抗議デモに立ち上がったのは19日。政府当局はすぐに彼らを逮捕。抗議デモはいったん収束するかに見えた。次に、人びとの苦境を見かねた僧侶たちが立ち上がる。だが、平和裡に行進する僧侶たちを、SPDCは暴力で抑え込んだ。
 「僧侶が銃を持つ兵士の前に跪いて頭を下げ、やめてくれという映像を見たとき、私はもうこの国が絶望の域に入ったのを確信した。あべこべだろ。我々が僧侶に頭を下げるはずなんだ」
 駄菓子屋を営むティンウインさん(仮名・36)はそう嘆く。軍事政権の元で暴力に慣れきった兵士は、とうとう一線を越えてしまった。流血を伴う弾圧が数日続いた。

 
死傷者が担ぎ込まれた「ヤンゴン中央病院」横の道路。町中ではデモ以後の緊張感がゆるんでいたが、ここでは兵士や武装警官が自動小銃を水平に構えたまま警戒を続けていた。

   


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