日本に戻り、名古屋と東京で取材報告の報告会を設定してもらい、駆け足でビルマの状況を伝えることになった。報告会では、詳細な資料がなくとも、ビルマ軍事政権の「悪口」をいくらでも言うこともできる。それこそネタは尽きない国だ。
報告会の後、参加者から質問が出た。 「我々のようにビルマの外に住む外国人が、ビルマのため何かしようとしたらどうしたらいいんですか」 「我々に一体何ができるんですか」
さらに、「どうしてあなたはそういう、ビルマのような所でシビアな取材を続けることができるのですか」という問いかけもあった。その質問には一瞬、答えに窮した。
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自分でもこのところ、あまり真剣に考えてこなかったことである。本当だ。一体、なぜだろうか。とっさに思いついたのは、「やっぱり、頑張っているビルマの人と直接会って、彼ら彼女たちから勇気をもらっているからでしょう」と答えるのが精一杯だった。
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