「人権侵害は悪いことだ、不公平・不正義な社会は許しておくべきではない」
人権思想が世界に広がった特に第2次大戦以降、そういう正しさの主張は60年以上も続けられた。なのに現実は、変わらない。取材とその報告会では、現地のひどさの再確認の作業ばかりが続く。単に人権や民主主義を謳うだけでは現実は動かない。なぜか?
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私は思う。もちろんブレることのない正しさは必要である。だが、「正論・正義」だけを強調するのはよいのではないか、と。正しさの内容の主張に力点を置くよりも、正しい内容をどの様に伝えるのか、その方に力点を置いた方がいいのでは、と。フォトジャーナリストは、現場の「正論」、被害の状況や不正義や不公平の現実だけを伝えることだけに力を注ぎ、そうすることが唯一正しいことだと信じて疑わない人種である(私の場合だけかもしれないが)。
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