「『赦す』ということ 」

 ビルマは1962年以来、軍事独裁政権の横暴によって、皮肉にも政治的には安定していた。だが、鎖国状態や不合理な経済運営、相次ぐ廃貨政策のため、したたかな人びともさすがに毎日の糧にも困るようになってきた。 食べることができなければ、生きることができない。人びとは1988年、ついに命を賭けて、時の軍事政権に拳をあげてノーという意思表示をした。国内に政府打倒の嵐が吹き荒れた。当然だろう。
 
ビルマは88年〜90年の一時期、民主化の機運が高まり、軍事政権から民主政権への移行が期待された。だが、すぐに新たに力を握った軍部は、従来通りの武力と恐怖政治を復活させた。そうそれ以来、2005年10月現在まで、ビルマは軍事政権のままである。

 

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