当時、ビルマに半年以上滞在し、各地を歩き回っていた私は、自分の感じるところを話してみた。 「この国は基本的に飢えない国なんです。天然資源は豊富だし、主食のコメも不足することもない。たとえ軍政がむちゃくちゃな『政策』で国民を苦しめたとしても、国民の側は生活者として生き抜く『対策』を持ってます。訪問者の多くは、ビルマの『微笑みの国』としての優しさばかりを強調します。でも、ビルマの人は、生活人としては、とてもしたたかですよ。それは世界中、どこでも同じ。ここの国のことも、長く住めば、自然と見えてきますよ」