「内戦は終わったけれど」

 内戦終結時に、政府と反政府側との間で交わした「和平合意」のうち、軍・治安警察の解体、ゲリラの武装解除は進んだ。だが、経済的・社会的な課題は残ったままであった。
 軍部は内戦時、各地方で自警団を組織する。その組織を使って、政府に反対する者を監視し・虐殺に荷担させてきた。村人は強制的にその自警団に参加させられた。参加しなければゲリラのシンパと疑われ、参加すれば同じ共同体のインディヘナを抑えつける役割を担ってしまう。内戦中インディヘナの共同体社会は引き裂かれた。
 ポルティージョ前政権時、内戦の加害者側であった元自警団員への補償が始まる。「共産ゲリラから国を守った、命をかけて国に奉仕したのだ」という要求に従ったのだ。その一方、被害者に対する補償の約束は反故にされたままであった。

 

This site is developed and maintained by The Perth Express. A.B.N. 31 058 608 281
Copyright (c) The Perth Express. All Reserved